2013JBA競技規則の主な変更点についてを解説します。
24.2-171-19.(1)(ページ番号43P)
「変更後」
ドリブルを終えたあと、プレイヤーは、ひとつづきのドリブルが終わったあとにあらたなドリブルをすることはできない。
ただし、次のことでボールのコントロールをいったん失ったあとふたたびボールをコントロールしたときは,あらたなドリブルをすることができる。
(1)ショットをする。
(2)ボールが相手チームのプレイヤーに触れる。
(3)パスまたはファンブルしたボールが,ほかのプレイヤーに触れる。
「変更前」
(2)相手チームのプレイヤーにボールをたたき出される。
「解説」
第24条 24.2-(2)の条文の表現を「相手チームのプレイヤーにボールをたたき出される」から「ボールが相手チームのプレイヤーに触れる」に改めました。
今まではドリブルをミスして、相手にぶつかってしまい、ボールを保持した場合、再びドリブルが出来なかったが、ルール改正により出来るようになりました。
ただし、わざと相手の体にぶつけた場合は、コントロールとみなし、再びドリブルすることはできません。
28.1.2-174-23.(1)(ページ番号46P)
「変更後」
ボールがフロント・コートに進められたとは,次のときをいう。
(1)どのプレイヤーにもコントロールされていないボール(パスやファンブルされたボールなど)がフロント・コートに触れたとき。
(2)ボールが、両足が完全にフロント・コートに触れたフロント・コートにいるそのチームのプレイヤー(攻撃側プレイヤー)に触れたとき。
(3)ボールがフロント・コートに触れている相手チームのプレイヤー(防御側プレイヤー)に触れたとき。
(4)ボールがフロント・コートに触れている審判に触れたとき。
(5)ドリブルでボールをバック・コートからフロント・コートへ進めようとしているときは、ドリブラーの両足とボールが完全にフロント・コートに触れたとき。
「変更前」
(2)ボールがフロント・コートに両足が触れているそのチームのプレイヤー(攻撃側プレイヤー)に触れたとき。
(5)ドリブルでボールをバック・コートからフロント・コートへ進めようとしているときは、ドリブラーの両足とボールがフロント・コートに触れたとき。
「解説」
「ボールをフロント・コートに進めることの定義」の5つの場合のうち2つの場合が変更されました。
すなわち,攻撃側プレイヤーについては、(2)・(5)のいずれの場合も、両足が完全にフロント・コートの床に触れていなければ(どちらかの足の一部が少しでもバック・コートに触れていれば)、ボールをフロント・コートに進めたことにはならないことになりました。
「両足が完全にフロント・コートに触れた」という表現には、いったん両足が完全にフロント・コートに触れた場合も含まれます。
ただし,両足が完全にフロント・コートに触れたあと、一方の足が少しでもバック・コートに触れた場合は、あらためて「両足が完全に」フロント・コートに触れなければボールをフロント・コートに進めることの要件をみたしていることにはなりません。
29.2.1-176-24.(1)(ページ番号47P)
「変更後」
24秒計の操作について、審判が次の理由でゲームを止めたとき、
(1)ボールをコントロールしていないチームのファウルやヴァイオレイション(アウト・オブ・バウンズを除く)を宣する。
(2)ボールをコントロールしていないチームに原因がある理由でゲームを止める。
(3)審判がどちらのチームにも関係のない理由(プレイ中,ゲーム・クロックが動いているときに24秒計が誤ってリセットされてしまった場合も含む)でゲームを止める。
ゲームは,それまでボールをコントロールしていたチームによるそれぞれの規則に定められた位置のアウト・オブ・バウンズからのスロー・インで再開される。
「変更前」
(1)ボールをコントロールしてるチームの相手チームのファウルやヴァイオレイション(アウト・オブ・バウンズを除く)を宣する。
(2)ボールをコントロールしてるチームの相手チームに原因がある理由でゲームを止める。
「解説」
第29条 2.1-(1)・(2)で、条文を「ボールをコントロールしているチームの相手チーム」から「ボールをコントロールしていないチーム」に変更しました。
これにより、ショットのボールが空中にある間(ボールがリングに触れるかバスケットに入る前)に防御側チームにファウルが宣せられ、ファウルの罰則としてシューター側チームにフロント・コートからのスロー・インのボールが与えられる場合は、「ボールをコントロールしていないチーム」のファウルが宣せられたので、第29条2.1.2 が適用され、24秒計が表示している残りの秒数が13秒以下であるときには24秒計は14秒にリセットします。
29.2.1-176-24.(2)(ページ番号48P)
「変更後」
ボールがライブでゲーム・クロックが動いているときに24秒の合図が誤って鳴ってしまったときは、チーム・コントロールがあるかどうかにかかわずその合図は無視され、プレイはそのままつづけられる。
この場合24秒計はリセットされ、その時点からあらたに24秒が認められる。
ただし,24秒の合図が鳴ったためにボールをコントロールしているチーム(攻撃側チーム)が著しく不利になると判断した場合は、審判は、ゲームを止めてよい。
このときは,24秒計の表示は審判がもっとも適切と思う残り時間に訂正し、ゲームは、審判がゲームを止めたときにボールがあったところにもっとも近いアウト・オブ・バウンズから、それまでボールをコントロールしていたチームのスロー・インで再開される。
「変更前」
このときは,24秒計の表示は審判がもっとも適切と思う残り時間に訂正し(原則として29.2.1を適用する)、ゲームは、審判がゲームを止めたときにボールがあったところにもっとも近いアウト・オブ・バウンズから、それまでボールをコントロールしていたチームのスロー・インで再開される。
「解説」
ボールがライブでゲーム・クロックが動いているときに24秒の合図が誤って鳴ってしまい、その合図が鳴ったためにボールをコントロールしているチーム(攻撃側チーム)が著しく不利になると判断して審判がゲームを止めた場合は、24秒計の表示は、原則として、審判が最も適正と思う残り時間に訂正してゲームを再開することに変更しました。
また、審判どうしやコミッショナー,テーブル・オフィシャルズと協議しても適正な残り時間が決定できない場合は,第29条2.1を適用することになります。
30.1.2-181-25.(1)(ページ番号49P)
「変更後」
ボールをコントロールしているチームは、次の状況すべてに当てはまったときにボールをバック・コートに返したことになる。
・チームがコントロールしているボールがフロント・コートに進められる。あるいはフロント・コートでボールをコントロールする。
・そのチームのプレイヤーがそのボールにフロント・コートで最後に触れる。
・バック・コートに触れているそのチームのプレイヤーが最初に触れる。あるいはそのボールがバック・コートに返ったのちそのチームのプレイヤーが最初に触れる。
「変更前」
ボールをコントロールしているチームは、「フロント・コートでそのチームのプレイヤーがボールに最後に触れてそのボールがバック・コートに返り、そのチームのプレイヤーがそのボールに最初に触れたとき」に、ボールをバック・コートに返したことになる。
「解説」
第30条30.1.2で条文で規則の適用に関する内容に変更があったので、条文の該当部分を箇条書きの表現に改めました。
この箇条書きの部分にすべて当てはまった場合にのみ、「ボールをバック・コートに返すヴァイオレイション」になります。
すなわち、チーム・コントロールしたボールがフロント・コートに進められても「フロント・コートでそのチームのプレイヤーが最後に触れて」バック・コートにもどったボールでなければ、攻撃側プレイヤーが最初に触れてもボールをバック・コートに返すヴァイオレイションにはならないことが明確にされました。
・競技規則 主な変更点(2013)(2013/09/24up)
・競技規則 その他の変更点(2013)(2013/09/25up)
・競技規則変更点(2011)(2011/06/28up)
・競技規則変更点(2010年6月)(2010/06/09up)
・競技規則の質問と回答(2009年)(2010/01/15up)
・競技規則変更点(2009年4月)(2009/04/01up)