陵南、またもやターンオーバー。
桜木のブロックが、福田のスリーポイントをシャットアウトした。
晴子 「桜木君!!!」
桜木 「甘いぜフク助!!!」
弥生 「完全に湘北のペースね。やること全てが上手くいっている」
中村 「今のも完璧なブロックでしたね」
田岡 (なかなか流れは変わらないな…)
湘北の攻撃。
宮城 「よーーっし!! 一本行くぞ、一本!!!」
「オウ!!!!!!!!!!」
ボールを保持している宮城。
(今は完全にウチのペースだ。ココは思い切ったプレーをしてもいい。
今の流れなら上手くいくはずだ)
ダム ダム
宮城、ゆっくりとドリブル。
植草 (ペネトレイトか…?)
ダム!!!
「行った!!」 「宮城のドライブだ!!」
植草、併走。必死に喰らいつく。
かまわず突進する宮城。
ダン!!
強引にレイアップに持ち込む。
植草、ブロックに跳ぶ。
(させるか!)
そして、ゴール下にいた福田も跳ぶ。
スッ
(かかった!!)
宮城、空中でビハインド・バックパス。
彩子 「上手い!!」
晴子 「ナイスパス!!!」
ゴール下で桜木が受け取る。
「リョーちん、ナイスパーーーーーーーーーッス!!」
菅平が出る。 (桜木……!!!)
桜木 「ほっ!」
バッ!!
菅平がブロックに跳ぶ。
が、これはフェイク。
菅平 「……!!!」
安田 「出た!!!!」
バス!!!
湘北 12
陵南 2
「うわああああーー!!! 桜木が決めたああーーー!!!!」
「しかもポンプフェイクからのシュート!!!」
「アイツ、あんなのできたのか!!!」
桜木 「うおおおーーーっし!!! 天才!!!!!!」
宮城 「よーーっし!! いいぞ花道!!!」
(よしよし、いい調子だ。ノッてきたぜ!)
仙道 (ふぅ、また決められたか…)
彦一 「もう10点差……」
宮城 「ディフェンス!!!」
湘北はさらにオールコート・マンツーで当たる。
「また上から来た!!!」
「湘北、イケイケだ!!!」
キュキュ!!!
スクリーンを使って、陵南は仙道にボールを入れる。
弥生 「仙道君、そろそろ何とかしないと、ますます離れるわよ」
ダム!!
仙道がディフェンスを抜く。一気にフロントコートへ。
「おおおーーーーーーー!!!」
「さすが仙道!! 守備網を突破した!!!」
前線で福田が手を挙げている。
(今度は決めてやる)
越野 「仙道、前空いてるぞ!! 出せ!!」
桜木、ニヤリ (また止めてやるぜ)
ピタ!
しかし仙道、フロントコートに入ったところでドリブルストップ。
「じっくり行こう」
流川 「ん?」
桜木 「ぬ!?」
宮城 「チッ…、クリアかよ」
(このまま来てくれた方が楽だったんだがな…)
仙道 「植草、ここはまず一本だ!」
ボールを植草に手渡す。
そして、メンバーに声をかける。
「ゆっくり行こう! まだ始まったばかりだ!」
越野 「仙道……」
菅平 「仙道さん…」
(よし!)
植草が一本指を立てた。
「一本!! 一本行こう!!」
「オウ!!!!!!!!!」
彦一 「お…!!」
田岡 「よし、いつもの形に戻った」
(いいぞ仙道、あとは一本しっかり決めてくれれば…)
ボールはアウトサイドで数度行き来し、仙道へ。
「来た!!!」
「ここで仙道に渡った!」
流川が腰を落とす。
「来てみろ」
仙道、ニコリ。
「ん? 敵には話しかけないんじゃなかったのか?」
流川 「るせー」
ダム!!!!!!!
瞬間、ドリブルイン!
流川、抜かれる。 (にゃろう…! 汚ねえマネを)
桜木 (あのキツネめ!! あっさりと…!!)
ダム!!
仙道、一気にゴール下を狙う。
桜木がチェックに出た。
「センドー!!! ルカワは抜けてもこの天才は抜かせん!!」
仙道 「抜かねーよ」
スッ
ゴールに目を向けたまま、桜木の背後に立つ福田にボールを通す。
桜木 (なぬ……!!!)
弥生 「ナイスパス!!」
彦一 「絶妙ーーーー!!!!」
ゴール下、福田。
田岡 (決めろ、今度こそ!!)
「フク助!!!」
桜木が後方からブロックに跳ぶ。
クイ!!
福田、ここでフェイク。
桜木 「な……!!」 (仕返しか、フク助!!)
福田 (後ろ、桜木が跳んでいる)
ガッ!!
福田、桜木に背中をぶつけながらシュート。
桜木 (しまった…!!!)
『ピーーー!!!』
バス!!
湘北 12
陵南 4
『ファウル!! 赤8番(桜木)!!』
レフェリーが二本指を振り下ろす。
『バスケットカウント・ワンスロー!!』
陵南ベンチが飛び上がる。
「いよーーーーーっしゃああああ!!!!」
「さすが福田!!! ゴール下は強い!!!」
仙道、一息。「ふぅ…、やっと決まったか」
福田 「今度は俺の勝ちだ、桜木」
桜木 「お、おのれ……、フク助め…」
ザシュ!!!
福田、ボーナススローもしっかりと決める。
湘北 12
陵南 5
彦一 「さあ!! ここから、ここから!!!」
だが……
湘北の勢いは止まってはいなかった。
ダム!!!
再び、宮城のドリブルイン。
弥生 「またペネトレイト!!」
(またか!!) 再び、福田がヘルプに動く。
瞬間、桜木が声を出す。 「リョーちん、コッチだ!!」
福田 (パスか!)
キュ!
この桜木の声で、福田はヘルプから反転、桜木のマークに戻る。
が、宮城、今度はパスを出さない!
自らレイアップ。
福田 (な…!!?)
桜木 「コラーーーー!!! パスはああ!!!」
植草のチェックもかまわず強引にシュートへ。
バス!!!
湘北 14
陵南 5
「おおおおおーーーーーーーー!!!!!!」
「出た!!! 電光石火・宮城リョータ!!!!!!!」
晴子 「凄い!! 宮城さん!!」
彩子 「絶好調ね、リョータ!!」
陵南が一本返した後の、湘北追加点。
ゲームの流れは、陵南に移ったわけではなかった。
田岡 「そう簡単に流れは奪えないか……」
弥生 「だが、湘北一辺倒でもなくなった?」
そう。
ここで試合が一旦停滞した。
湘北が序盤のラッシュで奪った約10点の点差を保ったまま
ここから互いに得点を重ねだす。
バス!!!
「仙道のパスから越野だ!!!」
バス!!!
「天崎が返した!!!」
湘北の流れだったゲームの動きが、陵南に変わることはなかったが、
湘北が点差をこれ以上離すこともできない。
1stクォーター 残り2分
湘北 22
陵南 13
一旦の停滞。
次の動きが来るのは、もう少し後だった。
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湘北編
目次
引用「Kの部屋」