1stクォーター 残り3秒
ダム!!
「宮城だ!!」
ビッ
「いや、流川だ!」
バス!!!!
「決まったああーーーーーー!!!!」
「また、スティールからの速攻だああーーーー!!」
『ビビーーーーーーーーーーーーーーー!!!!』
『1stクォーター終了ーーー!!!』
流川のレイアップが決まったところで、最初の10分が終了。
ダン、ダン……
宮城、転がったボールを拾い審判に手渡す。
そして、スコアボードに目を向け、不敵に微笑みひと言。
「まあまあ、かな?」
湘北 43
津久 15
「つ………!!!!」
「強えええええーーーーー!!!!!」
「湘北、強ええええーーーーー!!!!!」
荒石投入直後から始まったオールコート・マンツーマンによる、
怒涛の攻撃により、湘北は10分で40点オーバーのスコアを叩き出した。
下位回戦ならともかく、決勝リーグ進出をかけた八強決戦でこれは、
去年の絶対王者・海南級の得点差である。
彦一 「もの凄いラッシュや…。これが今年の湘北のスタイルか…」
田岡 「なかなかだ。速い展開に持ち込まれたらウチも苦労しそうだな」
神 「去年よりサイズも経験もダウンしてるけど、スピードは上がってる」
高頭 「なるほどな。こう来たか、安西先生…」
湘北は、この10分で勝負を決めた。
2ndクォーターも、最初の5分間オールコート・マンツーマンを仕掛け、
さらに点差を広げた。
バス!!!
「来たああ!!! 今度は天崎だ!!!!」
バス!!!
「後列から流川だ!!!! 5連続ゴール!!」
2ndクォーター 5分
湘北 62
津久 20
そして、ベンチメンバーにバトンタッチ。
流川と荒石を残し、3人の選手が入れ替わる。
安田、潮崎、角田の3年生トリオがコートに入った。
彩子 「さあ、レッツゴー!! みんな頑張れ!」
「オウ!!!!」
残りの1・2年生もアップを始めた。
(さあ、俺たちも頑張るぞ!)
ベンチに腰を下ろす宮城。
「ふぅ、上手くいったな」
隣の天崎がうなずく。 「バッチリですね!」
もう一つ隣に座った桜木。
「なんか違う気がする…」
天崎 「え…?」
宮城 「花道…?」
桜木 「リョーちん。オレの出番は一体いつなんだ?」
ギク!!
宮城 「い、言っただろ……、流川がダメだった時の…」
ズイ!
桜木 「まさか、この天才を騙したとか…?」
宮城 「な、なにを…」
桜木 「もしや、今日はもう見せ場は来ないとか…?」
天崎 (あ、目が潤んでる…)
宮城 (マズイ……)
そこへ
「ナイスプレー! 桜木君!!」
晴子の声。
桜木 「ハ、ハルコさん!!?」
晴子 「凄かったわよ、桜木君! バスケを始めて1年には見えなかったわ」
桜木 「そ、そーすか…?」
晴子、矢継ぎ早に賞賛の声をかける。
「そーよう! あのディフェンスの動き! やっぱり桜木君にはバスケが
ピッタリだったのね。スカウトした私の目に狂いはなかったわ!」
桜木 「そ、そーすか!?」
晴子 「うん! カッコよかったわよ!」
ドーーーーン!!!!
―――カッコよかったわよ
桜木の目が変わる。
「ハッハッハ!! あれくらいトーゼン! 天才ですから!」
宮城 「ホッ……」
(さすがは湘北のマネージャー、助かったぜ)
彩子、苦笑い。
(あの子もマネージャーとして成長したわね…)
その頃…
高頭 「もうメンバーを入れ替えてきたか」
海南メンバーがコートサイドに降りてきていた。
清田 「あのディフェンス…、湘北戦はこの清田の手腕にかかっているな」
神 「フッ、頼むよ司令塔。ただ、その前に緑風だ」
向かい側のコートサイド。
緑風高校、登場。
※緑風高校説明
キャプテン、マイケル沖田。
「さあ、ファイナル4へのラストマッチだ」
副キャプテン、センターの名高。
「もう一度湘北とやるためにも、絶対勝たねえとな」
マネージャーの藤沢恵理。
「去年の練習試合の借りは返すわよ」
『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!』
『前半終了ーーーーーー!!!!』
湘北 74
津久 30
「おお!! 前半で44点差!!」
「こりゃ決まった!! 3つ目の枠は湘北だ!!!」
そして、観衆の興味が、練習へと移る。
第一シード、王者・海南登場。
「来たああああーーーーーーーーーーーー!!!!!!」
「海南だあああーーーーーーーーー!!!!!!」
「神!! 頼むぞおおーーーー!!!!」
沖田 「おお~。さすがの人気だねえ、チャンピオンは」
名高 「フッ、試合が始まったら黙ることになるがな」
ダン、ダン…
清田、ニヤリ。 「さあ、見せてやるかな、スーパープレイってやつを」
桜木 「あの猿め、何か狙ってやがるな」
天崎 「海南の清田さん……」
ダム!!
清田、ボールを強く叩きつける。
大きく跳ねたボールがリング付近に舞う。
清田 (一年越しのリベンジ! 今年は決める!!)
彦一 「ひ…、一人アリウープ!!?」
仙道 「ほう」 (←去年の失敗を見ていない)
バッ! 清田、空中で見事にボールを掴む。
そして…
ドガアアア!!!!
一人アリウープ成功!
「うおおおおおおおおーーーーーーーーー!!!!!!」
「スゲエエエーーーーーー!!!!!」
清田、ガッツポーズ。 「見たかああ!!!」
が、
歓声は逆のコートに向けられていた。
清田 「え………!??」
ダン!
リングから着地するマイケル沖田。
「おいおいおい!! あの金髪野郎、ウィンドミル決めたぞ!!」
「スゲエ!! 今日一番のダンクだ!!!!」
※ウィンドミル・ダンク……空中で腕を一回転させて叩き込むダンクシュート
(「ウィンドミル」とは風車の意)
沖田 「ちょっとはウチにも興味持ってくれたかな? お客さん」
「緑風高校!! アイツら何モンだ!!」
「海南は、とんでもねえのと当たることになったぞ!!?」
桜木 「ハッハッハ!! 持っていかれたな、野猿!!」
清田 「や、野郎……!! 絶対にブッ倒してやる!!!」