深体 67
青葉 71
藤真と牧、両軍のキャプテンが互いにゴールを決め、
4thクォーターが始まった。
バスケットカウント・ワンスローを奪った牧が、
フリースローレーンに立つ。
道谷《牧のフリースローです》
レフェリーがボールを手渡す。
『ワンショット』
牧、一呼吸置き、落ち着いてシュートを放つ。
ザシュ!!
深体大ベンチ 「オッケーーーーーー!!!!!」
唐沢 「よし、いいぞ」
深体 68
青葉 71
道谷《これで3点プレイ完成!!! 点差は3点に縮まりました》
塚本《さすが牧君、決めてきますね。1点詰めましたよ》
青葉の攻撃。
藤真がボールを運ぶ。
(さて、どう行くか)
神には、依然諸星がタイトなマーク。
諸星 (ココは空けないぜ)
藤真 (ならば…)
「7番!!!」
藤真が手を挙げて声を出した。
キュキュ!!!!
青葉メンバーがいっせいに動き出した。
塚本《どうやらナンバープレイで来るようですね。フィニッシュは
どこに持ってくるでしょうか》
森重がハイポストに上がる。
そこに藤真からパスが入る。
「森重のハイポ!」 「ここからスタートか」
キュ!! 藤真が走る。
牧 (受け取りに行くか?)
牧は藤真を離さない。
藤真、森重の脇スレスレを斜めに駆け抜ける。
牧、一瞬、森重の体にぶつかるが、まだ藤真を離さない。
「ああ、藤真にボールが渡らない!!」
「失敗…!!」
今度は、逆から天崎が森重に向かって走る。
「天崎だ!! 逆サイドからカットに入った!!」
「シザースプレーだ!!」
塚本《その名の通り、森重君を支点にハサミのように動く
セットプレイです》
「へい!」 天崎、森重からボールを受け取る。
「おお!! 渡った!!!」
ガッ!!
マークの伊達、森重の巨体にぶつかる。
(しまった…!!)
「天崎が振り切った!!!」
天崎、そのままゴールへ突っ込む。
「もらーーーっい!!!」
天崎、ジャンプ!!
「高ああああーーーーーーーーーーい!!!!!」
宮城、ニヤリ。 (確かに高けえ)
須形、握りこぶし。 (スゲエ!!!)
そこに河田雅史が跳んできた。
2メートルの体でブロックに行く。
塚本《やはり空けない!!》
「おおおおおお!!!!」
「容赦なし!!!」
天崎 (決めてやる!!!)
天崎、空中で一瞬止まるような動きで体勢を整え、
スナップを使いボールをふわりと浮かせる。
「おおおおおおおおおおお!!!!?」
「ループシュート!!!!」
山なりのボールが河田のブロックを越えた。
宮城 (アイツ、あんなことできるのか……!!?)
桜木 (あ、あれは…!!)
ザシュ!!!!
深体 68
青葉 73
「おおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
「決まったああああーーーーーーーー!!!!!!!」
道谷《おおおおっと!! 天崎のスーパープレイ!!!!
河田のブロックを越えました!!!!》
塚本《ループさせましたねえ。今のは高度なプレイですよ》
桜木 「あの野郎…、モノにしてやがったか…」
杉山 「ん…?」
伊達健太、河田美紀男、荒石など、低学年の面子は、
桜木と同じ顔をしている。
(あれはまさしく……)
コート上で、天崎がガッツポーズ。
「ルカワ先輩直伝!!!」
牧 「流川…?」
観客席。
眉間にシワの桜木。
「あれは…、ルカワが使っていたプレーだ…」
杉山 「ルカワ? 湘北の流川楓か」
桜木、うなずく。
「ああ、外国人に勝つためだとか言って練習してたな」
杉山、驚きの表情。
「今のはただのループじゃない。跳びながらではなく、
ジャンプの最高点で持ち替えるようなスナップだった。
相当高度なプレイだぞ…」
(流川は高校生であんなことやってたのか…)
河田雅史 「今のはよほどの滞空時間と筋の力がないとできん」
諸星 「ちっ…、天崎ってのはタダモンじゃねえな…」
河田美紀男 「まるで流川君みたいだ…」
牧 (やっかいだな。ここにも湘北の血があったか…)
観客席に、もうひとつ反応する集団あり。
仙道 「今のは、清田の得意なプレーじゃないか」
清田 「アイツも使えるようになってやがったか…」
福田 (なんか、難しそうだな…)
記者席。
弥生がニコリ。
「まさに青葉学院の新しい武器ね。去年まではなかった
スラッシャー型の選手による攻めだわ」
中村がうなずく。
「さっきは藤真君が1ON1から決めて、今度は天崎君。
第4クォーターはこれまでとうってかわって、
外角以外の攻撃で攻めているぞ」
町田、ニコリ。
「去年までとは違うというのがよく分かるシーンでしたね」
続く深体大の攻撃。
ダム!!!!
「牧が行ったああーーーーーー!!!!!」
青葉守備陣が囲う。
「おおお!! 3人がかり!!」
「今度は人数をかけた!! 押し込ませない!!」
ビッ!
牧、外へ展開。
道谷《得意のパターン!!!》
「諸星だ!!!!!」
(撃たせない!!) 天崎がすかさずチェック。
諸星、フリーになれず。
「おおおお、速い!! 天崎!!!!」
「守備でも魅せるぜ!!!」
弥生 「この第4クォーターは天崎君が目立ってる!」
女性客の黄色い声援も飛ぶ。
「天崎クンがんばって!!!」
諸星 ( んの野郎…!!)
クイッ
諸星がシュートモーションを見せる。
(フェイクだ) 天崎、動かない。
三井 「お! やるな」
諸星 (ちっ…!!)
クイッ
天崎、これも跳ばない。
(またフェイク、次がドライブか…?)
諸星、さらにもう一度シュートモーションへ。
バッ
天崎 「えっ?」
諸星、スリーポイントシュート。
「撃ったああ!!!???」
「3個目はフェイクじゃない!!!!」
「ウソーーー!!?」 天崎、振り向く。
ザシュ!!!!!
深体 71
青葉 73
道谷《来たああああーーーーー!!!!!!!!》
塚本《執拗なポンプフェイクから、最後は本当に撃った!!》
道谷《これは天崎も反応できず!!!!》
「おおおおおお!!! 諸星もノッてるぞ!!!」
「3点で返しやがった!!!」
諸星、天崎を指差す。
「お前だけは活躍させねえからな」
「!!?」
天崎 (な、なんで…?)
そこに再び女性客の声。
「天崎クーン!! 負けないでーー!!!」
天崎 「あ、ども」
諸星 (それだよ、それ!!)
観客席。
赤木 「さすがは諸星。点取り屋の本領発揮だ」
宮城 「第4クォーターに入って深体大は1対1が増えてきた」
三井 「ああ、バックラインが自分で仕掛けてるな」
杉山 「こういう展開だと牧と諸星の個の力がモノをいう」
桜木 「てことは、チョロとホケツ君は責任重大だな」
赤木が、昨年の頂上決戦を思い出す。
「去年は、まさにこの諸星が勝負を決めたんだったな」
三井、ニヤリ。
「再現か? 今年は止めるか? 面白くなってきたぜ」
4thクォーターに入り、ついに深体大が
青葉学院の昨年までのアキレス腱を突き始めた。
そして、青葉学院は外角シュートと森重以外の新たな武器、
藤真&天崎のドライブが目立ち始めている。
昨年とは違う新しい戦いの構図が浮かび上がってきていた。
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引用「Kの部屋」