1stクォーター 4分
深体 5
青葉 15
道谷《青葉は早くも選手交代です。1年生の天崎に代えて
4年生の家村をコートに送り込みます》
塚本《陸川監督は本来のスタメンに戻してきましたね。
しかし仕掛けが早ぁい! まだ4分ですよ》
「家村さん、ファイトーーー!!!!」
「家村頼むぞーーーー!!!!!」
青葉ベンチ&観客席の青葉応援団の声援の中、
家村がコートに入った。
そして、家村は青葉メンバーに声をかける。
「このフリースローの後、ディフェンスチェンジな」
藤真、ニコリ。 「OK」
牧 (…? どうするつもりだ?)
道谷《神のフリースローから試合再開です》
『ワンショット』
レフェリーが、フリースローレーンに立つ神にボールを渡す。
「ふぅーっ」
神は一度呼吸を整え、ボールを構えた。
そして
ザシュ!!
深体 5
青葉 16
「決まったーーー!! 4点プレイ完成ーー!!!」
「オイオイ、神、めちゃくちゃ点獲ってねえか!!?」
「もう10点だってよ!!」 「4分で10点!!!!」
弥生 「会場がずっとザワついてるわね」
町田 「いやあ、青葉と神君の勢いが凄すぎるんですよ」
牧 (神…、相変わらず大舞台に強いな)
観客席の清田も同じことを思っていた。
(神さん……)
高校時代――
高校二年時の選抜県大会決勝は、仙道を中心に喰らいつく陵南を、
神のスリーポイント二連発で沈めた。
そして選抜全国大会準決勝・愛和学院戦は、残り僅かの場面で
氷のような落ち着きを見せ、勝利に導く。
決勝の山王戦では、才能の全てを解き放つような爆発を見せ、
最強の王者を最後まで追い詰めた。
三年生になっても、驚愕のパフォーマンスを涼しげな表情で
たびたび披露した。焦りや緊張とは無縁かのように。
そして大学に入ってからも、重要な試合では必ずバイオリズムを
上げている。その傾向は変わらない。
清田 (正直言って怖え…。あの人の心臓は普通じゃねえぞ)
道谷《さあ、これで11点差。青葉がさらにリードを広げました》
パンパン!! 藤真が手を叩く。
「ディフェンス!! しっかり守るぞ!!」
赤木 「お!」
宮城 「ディフェンス変えてきた!」
道谷《塚本さん、これは?》
塚本《ゾーンです。2-3のゾーンに変えてきました》
道谷《これは、狙いは何でしょうか?》
塚本《去年はマンツーで諸星君にかなりやられたんですよね。
そこの改善じゃないですかね》
赤木 「天崎ならマンツー、家村の時はゾーンか」
青葉のゾーン。
前列に、藤真と家村。
後列に、前川と神、そして森重。
当然、森重が中央である。
牧 (次から次へと色んな策が出てくるな)
深体大は外でボールを回す。
杉山 「ゾーンを攻めるセオリーは外角のシュートだ」
桜木 「モーリーがいれば楽勝だな」
杉山 「深体大にもシューターはいるが、どう出る?」
深体大はやはり外から仕掛けた。
「大野!!!」 「スリー撃った!!」
SF・大野がスリーポイントを放つ。
ガン!!!!
しかし、リングに嫌われた。
腕組みの桜木。
ギン! 「リズムが悪い」
杉山、ニコリ。 「その通りだな。あれでは入らない」
バシイ!! リバウンドは森重。
青葉ボール。
青葉ベンチ 「OK!OK!! いいぞ森重!!」
陸川 「いいぞ。完全に流れはウチだ」
「ふぅ~」
弥生がため息。
「いまいち深体大は乗り切れないわね。なんとなくリズムが悪い。
青葉の攻撃はことごとく上手くいってるのに」
町田がうなずく。
「なんかこう…、らしくないですよね。いつもの堂々とした
王者の雰囲気が出てきてない」
対する青葉は絶好調。
インサイドの森重から、外にボールを散らす。
「神だ!!」
「いや、神もパスだ!!」
弥生 (冷静ね)
外角でもパスがよく回る。ボールが動く。
「家村に渡った!!!」
「スリー来るぞ!!!」
「おおっと! フェイク!!!!」
弥生 (こっちも冷静)
道谷《家村、スリーと見せかけてフェイクからワンドリブル!
一人かわしてミドルシュート!》
ザシュ!!!!
「決まったーーーー!!!!」
「家村が早速決めてきたーーーー!!!!」
深体 5
青葉 18
「青葉、いい!!! リズムがいい!!」
その後も青葉のリズムで試合は進んでいった。
道谷アナの絶叫が続く。
《森重が決めた!!!! ゴール下強い!!》
《ああっと藤真のすごいパス!! 家村が決めました!!》
そして、1stクォーター残り2分。
『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!!』
『チャージド・タイムアウト!! 白(深体大)!!』
深体 10
青葉 24
「うわあああ!! 深体大がたまらずタイムだ!!」
「青葉、強い!!! 強すぎる!!!」
「深体大を相手に100点ペースで点獲ってるぞ!!!」
道谷《塚本さん! 完全に青葉のペースですね!!》
塚本《これは深体大にも何かアクションが必要でしょう!》
青葉押せ押せの空気が会場を包み込む。
「青葉!! 青葉!!! 青葉!!!!」
仙道 「うわ、スゲー人気……」
清田 (アナタもいつもそんな感じだから)
深体大ベンチ。
諸星 「チェッ、客はウチが負けるところを見たいらしいな」
牧 「ちょっと、気に食わんな」
唐沢 (フッ…)
河田雅史 「どうする? さすがにこのままじゃ良くないぞ」
唐沢 「伊達!」
呼ばれた伊達健太、既にウォーミングアップは完了している。
「ハイ! 行けます!」
牧がスコアボードを眺める。
「14点差か。こっちも仕掛けていかないとな」
1stクォーター 残り2分
深体 10
青葉 24
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大学編
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引用「Kの部屋」