[ 2011年05月13日 ]

#245(大学編)……良いリズム、悪いリズム

1stクォーター 4分

深体 5
青葉 15

道谷《青葉は早くも選手交代です。1年生の天崎に代えて
4年生の家村をコートに送り込みます》

塚本《陸川監督は本来のスタメンに戻してきましたね。
しかし仕掛けが早ぁい! まだ4分ですよ》


「家村さん、ファイトーーー!!!!」

「家村頼むぞーーーー!!!!!」


青葉ベンチ&観客席の青葉応援団の声援の中、
家村がコートに入った。

そして、家村は青葉メンバーに声をかける。

「このフリースローの後、ディフェンスチェンジな」

藤真、ニコリ。 「OK」 


牧 (…? どうするつもりだ?)


道谷《神のフリースローから試合再開です》



『ワンショット』

レフェリーが、フリースローレーンに立つ神にボールを渡す。


「ふぅーっ」

神は一度呼吸を整え、ボールを構えた。


そして


ザシュ!!


深体 5
青葉 16

「決まったーーー!! 4点プレイ完成ーー!!!」

「オイオイ、神、めちゃくちゃ点獲ってねえか!!?」

「もう10点だってよ!!」 「4分で10点!!!!」


弥生 「会場がずっとザワついてるわね」

町田 「いやあ、青葉と神君の勢いが凄すぎるんですよ」


牧 (神…、相変わらず大舞台に強いな)


観客席の清田も同じことを思っていた。

(神さん……)


高校時代――

高校二年時の選抜県大会決勝は、仙道を中心に喰らいつく陵南を、
神のスリーポイント二連発で沈めた。

そして選抜全国大会準決勝・愛和学院戦は、残り僅かの場面で
氷のような落ち着きを見せ、勝利に導く。

決勝の山王戦では、才能の全てを解き放つような爆発を見せ、
最強の王者を最後まで追い詰めた。

三年生になっても、驚愕のパフォーマンスを涼しげな表情で
たびたび披露した。焦りや緊張とは無縁かのように。

そして大学に入ってからも、重要な試合では必ずバイオリズムを
上げている。その傾向は変わらない。


清田 (正直言って怖え…。あの人の心臓は普通じゃねえぞ)



道谷《さあ、これで11点差。青葉がさらにリードを広げました》



パンパン!! 藤真が手を叩く。

「ディフェンス!! しっかり守るぞ!!」



赤木 「お!」

宮城 「ディフェンス変えてきた!」



道谷《塚本さん、これは?》

塚本《ゾーンです。2-3のゾーンに変えてきました》

道谷《これは、狙いは何でしょうか?》

塚本《去年はマンツーで諸星君にかなりやられたんですよね。
そこの改善じゃないですかね》


赤木 「天崎ならマンツー、家村の時はゾーンか」


青葉のゾーン。

前列に、藤真と家村。

後列に、前川と神、そして森重。

当然、森重が中央である。



牧 (次から次へと色んな策が出てくるな)


深体大は外でボールを回す。


杉山 「ゾーンを攻めるセオリーは外角のシュートだ」

桜木 「モーリーがいれば楽勝だな」

杉山 「深体大にもシューターはいるが、どう出る?」



深体大はやはり外から仕掛けた。


「大野!!!」 「スリー撃った!!」


SF・大野がスリーポイントを放つ。



ガン!!!!


しかし、リングに嫌われた。


腕組みの桜木。

ギン! 「リズムが悪い」

杉山、ニコリ。 「その通りだな。あれでは入らない」



バシイ!! リバウンドは森重。

青葉ボール。



青葉ベンチ 「OK!OK!! いいぞ森重!!」

陸川 「いいぞ。完全に流れはウチだ」



「ふぅ~」

弥生がため息。

「いまいち深体大は乗り切れないわね。なんとなくリズムが悪い。
青葉の攻撃はことごとく上手くいってるのに」

町田がうなずく。

「なんかこう…、らしくないですよね。いつもの堂々とした
王者の雰囲気が出てきてない」



対する青葉は絶好調。


インサイドの森重から、外にボールを散らす。


「神だ!!」

「いや、神もパスだ!!」

弥生 (冷静ね)


外角でもパスがよく回る。ボールが動く。


「家村に渡った!!!」

「スリー来るぞ!!!」


「おおっと! フェイク!!!!」

弥生 (こっちも冷静)


道谷《家村、スリーと見せかけてフェイクからワンドリブル!
一人かわしてミドルシュート!》


ザシュ!!!!


「決まったーーーー!!!!」

「家村が早速決めてきたーーーー!!!!」


深体 5
青葉 18


「青葉、いい!!! リズムがいい!!」



その後も青葉のリズムで試合は進んでいった。


道谷アナの絶叫が続く。

《森重が決めた!!!! ゴール下強い!!》

《ああっと藤真のすごいパス!! 家村が決めました!!》




そして、1stクォーター残り2分。


『ビビーーーーーーーーーーーー!!!!!』

『チャージド・タイムアウト!! 白(深体大)!!』



深体 10
青葉 24


「うわあああ!! 深体大がたまらずタイムだ!!」

「青葉、強い!!! 強すぎる!!!」

「深体大を相手に100点ペースで点獲ってるぞ!!!」



道谷《塚本さん! 完全に青葉のペースですね!!》

塚本《これは深体大にも何かアクションが必要でしょう!》



青葉押せ押せの空気が会場を包み込む。

「青葉!! 青葉!!! 青葉!!!!」



仙道 「うわ、スゲー人気……」

清田 (アナタもいつもそんな感じだから)



深体大ベンチ。

諸星 「チェッ、客はウチが負けるところを見たいらしいな」

牧 「ちょっと、気に食わんな」


唐沢 (フッ…)


河田雅史 「どうする? さすがにこのままじゃ良くないぞ」



唐沢 「伊達!」


呼ばれた伊達健太、既にウォーミングアップは完了している。

「ハイ! 行けます!」


牧がスコアボードを眺める。 

「14点差か。こっちも仕掛けていかないとな」



1stクォーター 残り2分

深体 10
青葉 24

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引用「Kの部屋」

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