[ 2010年10月15日 ]

#201(大学編)……ゴールへの道

大和 78
拓翼 76

残り時間 6秒


ついに、三井寿にボールが渡った。

「三井!!!」 「三井に渡ったあああーーー!!!!」


ガチャ! カメラマンが息を殺して構える。 (ココだ)

彦一 (三井さん!!!)


宮城 (来た!!)

牧 (三井!!)

堀田 (三っちゃん!!!)

桜木 (ミッチー!!!!)




「三井!!!!」 永山&松本がチェックに入る。
 
1対2。



(行くぜ!)

三井の目が光る。一瞬、グッと腰を落とした。


「ああああ!!!!」


松本 (来る!!)  永山 (あのスリーだ…!!)




そして、ドリブルイン!



ダム!!!



「うわあああああああ!!!!!!」

「行ったあああーーーーーーーー!!!!!」


赤木 (3点で勝負だ!)

藤真 (入るか!?)



キュ!!!



松本 (今度は止める!) 

永山 (決めさせねえ!)




ダム!!!!




―――――――!!!????




仙道 (ああ!!!)

松本 (なにィ!!!!!???)




三井、バックステップには行かない!


一発ドリブルをついた後、すかさずフロントチェンジで方向転換!

再びドリブルを開始した。



弥生 (三井君………!!!!)



バックステップのスリーポイントを警戒していた二人は完全に裏をかかれた。


この試合でバックステップのスリーを一度決めていることが、
大いなる伏線となった。

そして、現在2点差というこの状況、つまりスリーポイント一発で
逆転という状況も、三井のフェイクを手伝った。

3点をディフェンスの頭に入れさせておき、一度の成功で恐怖心を植えつけた上で、
あのスリーと同じモーションを仕掛ける。


このフェイクには、さすがの大和ガード陣も引っかかった。



赤木 (三井め………!!!!)

桜木 (…………!!!!!)



三井が、一発のドリブルでダブルチームを抜いた。


「うおおおおおおおおーーーーーー!!!!!!」

「スリーじゃない!!!!!!!」

「すげーフェイクだあああ!!!!!」



インサイドに切れ込む三井。


河田 「中に行った!!!!」

諸星 「2点狙いか!!!」


牧 「いや!!」




仙道 「3点だ」





三井、一気にゴール下へ。



野辺と大本は出てこれない。


金山&三苫が背中でブロックしている。

(行け! 三井さん!!)



三井の前に道ができていた。

ゴールへの道。




そこに

土屋がいた。



三井がダブルチームを抜いた瞬間、渡邊のマークを捨てて
ゴール下に走ってきていた。



大和ベンチが祈るように叫ぶ。 「土屋さん!!!!」 「止めてくれ!!!!」



ダン!!

三井がレイアップに跳んだ。 (決める!!!)



バッ!!!!

「させるかああ!!!!」

土屋が両手を挙げて立ちはだかる。



「うわああああああああああ!!!!!!」

「土屋!!!!!!」

「三井ーーーー!!!!!」




ドン!!!!!!!



『ビビーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!』





ボールは





バス!!!!!!!!



!!!!!!!!!!




土屋 (………!!!!)



「ああああああああ!!!!!!!」

「入った!!!!!!!!」


「入ったあああーーーー!!!!!!!」




仙道、腕組み。 「決まった」


諸星、身を乗り出す。 「そういうことか!!!」

牧、苦笑い。 「お見事…!!!」




三井、ニヤリ。  「スリーポイント!」




「うわああああああーーーーーーーーー!!!!!!!!」

「バスカン!!!!!!!!!!!」


「バスケットカウントだあああああああーーー!!!!!!!!」


「やりやがったああああーーーーー!!!!!!!」

「三井がやりやがったああーーーー!!!!!!!!!!」



拓翼ベンチが大爆発。


「うおおおおおおおーーーーーー!!!!!!!!!」

「三井さん!!!!!!!!!!!!」

「三井さあああああーーーん!!!!!!!」




藤真、ボーゼン 「なんて奴だ………!!!」


彦一、涙目。 「三井さん……!!!!!!!」






『ビビビビ!!!!!!!!!!!』




――――――!!!??



「え!!???」



レフェリーが腕を前に突き出す。


『オフェンスチャーーージ!!!!!!!!!!』




――――――!!!!!!!!




三井 「なに!!!???」 


渡邊 「なんだと!!!!??」





―――オフェンスチャージ



「あああああああ!!!!!!!!」

「オフェンスファウル!!!!!!???」



弥生 「ノーカウント!!」


「ノーカン!!!!!!!」

「ノーカウントだーーーーーーーーー!!!!!!!」





仰向けに倒れている土屋。  「ふぅ……」


松本 「土屋……!!」 (やっぱりすげえな…)


野辺 「さすがはウチのキャプテンだ」

(この判断力と技術は深津に通じるものがあるな)


 
残り1秒


三井、オフェンスファウル。 ノーカウント。




観衆がいっせいに叫びだす。


「オイオイオイ!!!! それはねえだろ!!!!」

「今のは絶対ディフェンスだぜ!!!!????」

「あれでオフェンスはねえよ!!!!!」



会場はもはやブーイングにも近い騒然とした雰囲気に。



藤真 「紙一重だな」

牧 「どっちとも取れる際どい判定だ……」

(俺ならディフェンスファウルをとったがな…)



なんとも説明のしようもない異様な空気の中、大和大学がスローイン。

松本がボールを取ったところでブザーが鳴った。




『ビビーーーーーー!!!!!』



大和 78
拓翼 76



三井 「………」

渡邊 「三井さん……………」




桜木 「ミッチー…………」




ブザーが鳴っても観客は騒然としたまま。


「あの判定はオカシイだろ!!」

「んだよ、あの審判!!!!」

「あれは絶対バスカンだよ。納得いかねえ」

「三井のフリースローで逆転のはずだったのに」


記者席。

弥生がノートをたたむ。

「すべての試合が気持ちよく終わるわけじゃないわ。観客はなかなか
納得できないだろうけど、こういう試合もあるのよね」


町田がため息。

「拓翼は悔しいだろうなあ。でもレフェリーの判定に泣くっていう結果は
いくらでもありますもんね。これはこれで受け止めるしかない」



観客席の河田。

「あそこでチャージを獲りに行くとは、土屋は大胆な選択をしたな。
普通は行かない。仮に決められても同点の状況だったんだから。
ファウルをしてしまったら逆転の可能性もあったのに、敢えて行くとは」

牧が続く。

「それだけモードに入っていた三井を警戒していたんだろう。
あの三井を相手に延長は避けたかったってことだ」

仙道がニコリ。

「バスケットカウントを狙った三井と、チャージを狙った土屋。
二人とも成功させたけど、審判が土屋をとったってところかな」

心なしかほっとした表情の諸星。

「シュート自体は決めやがったからな。運が勝敗を分けたな」



コートサイドの神。

「藤真さんならどっちをとりました?」


藤真、少し考えてから返す。

「ディフェンスファウルかな…。土屋はちょっと動きながらぶつかった
ように見えたんだがな。難しい判定だ」

(結果的に、嫌なほうが上がってきてしまったな……)



準々決勝第3試合

大和大学が拓翼大学を降し、四強進出。




三井はタオルを被ったまま控え室に戻っていった。



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引用「Kの部屋」

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