大和大学VS拓翼大学
大和の8点リードから後半戦開始。
大和ボールでスタート。
堀田軍団が旗を振る。
「行けーー!! 三っちゃん!! 死守だああ!!!」
「三っちゃん、ディフェンスファイトーー!!!」
拓翼大学ベンチ (「行け、死守だ」はヘンだろ…)
ボールはPG永山から右45度の土屋へ。
「ヘイ!」 左45度にいた松本がハイポスト付近に切れ込んできた。
三井が追う。
土屋から松本へボールが飛んだ。
松本、右から来たボールに対し、右足→左足のステップで受け取る。
一気に重心が移動した。
「あっ!」 全力で追っていた三井、このアクションで振り切られる。
記者席の弥生 (上手いっ…!!)
松本、すかさずゴール下へ切り込み、相手ディフェンスを引き寄せてから
インサイドの野辺にパス。
バス!!!!
野辺が難なく沈め、後半は大和が先制。
大和 44
拓翼 34
三井 「んの野郎…、相変わらず上手えな」
観客席の桜木がつぶやく。
「足をつく順番が逆だった。モーリーがたまにやるヤツだな」
(ルカワもたまにやってたな…)
それを聞いて仙道がニコリ。 「よく見てるな、桜木」
桜木、腕組み。
「なかなかだ、マツモト君とやら」(←昔対戦しているのにイマイチ覚えていない)
ギン (あれは結構ムズカシイ!!! プロには分かる!)
パンパン!!
土屋が手を叩く。 「さあ、ディフェンスや!! しっかり守るで!!」
「おう!!!!!!」
拓翼の攻撃、渡邊にボールを渡し、1対1を狙う。
「タクヤだ!!」
マークするのは土屋。
ダム!!!
渡邊のカットイン!
(行かせん) ここは土屋がピッタリつく。抜かせない。
渡邊は外の三井へボールを展開。
堀田が立ち上がる。 「来た!! 三っちゃんだ!!」
しかし
バッシイ!!!
このボールを松本がはたいた。
三井 「!!!?」
大和ベンチが立ち上がる。 「よーーっし!! ナイスカット!!」
ボールを拾ったのは土屋。 「ナイスや! 松本!!」
同時にPGの永山が走る。
「おお!! もう走ってる!!!」
「大和のカウンターだ!! 速い!!!」
「速攻!!」 ボールは土屋から前方の永山へ。
ボールを受け取った永山、一気に敵陣に走るが、ここはセーフティポジション
(カウンターに備えて後ろに残るディフェンス)にいた拓翼PGの北田がチェック。
ゴールには行かせない。
永山はサイドに流れて味方の上がりを待つ。
走りこんできたのは松本。トップ付近で永山からボールを受け取る。
三井が必死の走りで戻ってきた。 (速えよ、コイツ…!!)
キュキュ!!!
松本の前に回り込み、速攻をストップ。
観客席の牧 「お、よく戻った!」
拓翼ベンチ 「ナイス!! 三井サン!!!」
しかし、次の瞬間、松本は斜め前に弱めのボールを出した。
「あ!?」 三井が振り返った。
誰もいない。
桜木 「ミス?」
諸星 「違ぇーよ」
そのスペースへ土屋が全速力で走りこんできた。
「オッケーーーー!!!!!!」
ポン!
土屋のスピードを一切殺さないタイミングでボールが跳ねる。
仙道 「おお、絶妙」
弥生 「完璧なパスだわ!」
フルスロットルでボールを拾った土屋、完全にノーマーク。
「もらったーーー!!!」
ドガアア!!!!!
「おおお!! 土屋、ダンク来たーーーー!!!」
「永山、松本、土屋、完璧な三線速攻だ!!!」
観客席の大和応援団もヒートアップ。
「土屋!!!」 ダダダン!!
「松本!!!」 ダダダン!!
「土屋!!!」 ダダダン!!
「松本!!!」 ダダダン!!!!
大和が連続得点で拓翼を突き放した。いずれもアシストは松本。
コートサイドの彦一。
「後半立ち上がりの主導権を獲ったのは大和や。キーは松本さんや」
隣に座るカメラマン。
「松本君かあ…。彼の写真を獲ることはあまりないんだけど、
あの子がボールを持ったときは、その直後にシャッターチャンスが
来ることが多いんだよなあ」
観客席。
河田がニヤリ。
「さっきのステップといい、今のバウンズパスといい、派手さはないが
レベルの高いプレーをさりげなくやってるな、松本」
牧が腕組み。
「チームを活性化させるタイプだな。自身も相当な実力者なのに
そのスキルをチームプレイに活用している。いい選手だ」
三井、汗をぬぐう。
「オレとは正反対だな……」 (←目立つ役目しかやったことない)
観客席の弥生。
「松本稔…、“最強の№2”ってとこかしら? 沢北君がいた山王といい、
土屋君を擁する大和といい、スーパーエース型の選手がいるチームに
ピッタリのプレイヤーね」
町田がニコリ。
「それは例えば、ユニバ代表とか?」
弥生がうなずく。
「まさしく。スーパースターを集めれば強いチームができるって
モノじゃないわ。彼のようなタイプはチームに不可欠な要素よ。
各チームのエースやキャプテンばかりが注目を浴びつつあるけど、
実はココに有力候補がいたってことね」
仙道 「シューティングガードの代表争いは激しそうですね」
諸星 (やべえ…)
後半、立ち上がりのイニシアチブは大和が獲得。
流れを引き寄せたのは、伏兵・松本だった。
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引用「Kの部屋」