[ 2010年09月03日 ]

#144(選抜編)……それぞれの道

愛和学院  77
海南大附属 80

決勝戦は、海南と山王の対決となった。


観客席。

赤木、眉間にシワ。
「最後は手堅くリードを守ったか。神の落ち着きは脅威だ。2年生にして
あれだけの判断が出来るとは、恐れ入ったな」

三井、ニヤリ。
「こりゃ来年も海南には勝てねえな。俺が抜けた穴は埋まらないだろ」

木暮、笑う。
「何言ってんだよ。誰よりも湘北を応援しているくせに」


三井、返す。
「ああ!? オレは次のことで頭がいっぱいなんだよ。湘北の心配なんか
してる暇はねえよ!!」



次?



赤木、思い出したように聞く。
「そうだ、三井よ。来る前に言ってたな。大学に行くとか何とか」

木暮も思い出す。
「あ、そうそう。あれどういう意味なんだよ?」


三井、ニヤリ。
「へへ。海南は全国2位だぜ? アイツらの試合は予選から注目されてたんだよ。
つまり、相手の湘北もいろんな人間に見られてたってことだ」


木暮、身を乗り出す。
「三井…! やっぱりお前……!?」


三井、すっと立ち上がる。
「赤木、関東1部だ。待ってるぜ」


赤木、ニヤリと笑う。 「面白い」



木暮 (俺も来年大学生なんだけど……)





激闘後のコート。



静かな愛和ベンチ。


頭からタオルをかぶり、うつむいてる諸星がいる。


そこに牧が来た。

諸星の顔の前に手を差し出す。


「諸星……」



「……。」 顔をあげ、牧の顔を見る諸星。

頬に涙の跡があるように見える。



「おう…」 諸星は、力強く牧の手を握った。



諸星 「ちぇっ。夏冬と連敗か…。たまんねえぜ」

牧 「俺達は山王も倒すぜ。優勝する」


諸星 「ああ、お前らならできるよ。ちっ、明日は海南を応援すっかな」

牧 「そいつはありがたいな。頼むよ」


諸星 「あ…、結局お前ら名朋には勝てなかったな。俺達は勝ったぜ」

牧 「フッ、相変わらず負けず嫌いな奴だな」


諸星 「当分、お前とは勝負できないのが残念だよ」

牧 「もうすぐ味方になっちまうからな……」




ベンチでは、汗を拭きながら高砂と武藤が話している。

武藤がベンチに腰掛けた。
「このメンバーでやるのも、あと1試合か。牧とバスケやるのも明日が最後かもな」

高砂はドリンクを手に取った。
「すごい男だ、アイツは。何としても優勝で締めたいな」

宮益 (明日が最後の公式戦かもしれないな…)




冬の選抜は明日で最終日。

これが終われば、このシーズンの高校バスケが幕を閉じる。


3年生には、これからそれぞれ様々な道が待っている。



だが、その前に決勝戦。



最後の大会で頂点に立つのは、山王か、海南か。


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選抜編
目次

引用「Kの部屋」

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