3rdクォーター 残り3分
翔陽 45
陵南 36
翔陽、高野&永野が共に4ファウルで、ベンチに退く。
高さで逆転した陵南に追い風。
仙道のフリースロー。
一度深呼吸をしてシュート。
ザシュ!!
「よーーーーーっし、仙道!!!!」
「これで8点差だ!!!」
仙道が手を叩いて、チームメイトを鼓舞する。
「さあ、ディフェンスだ。一本止めよう!」
藤真がボールを保持。
植草と越野は思い切って2人でチェックに入った。
「2人行った!!!」
「藤真を封じるつもりだ!!!!」
(他が空いてる) 藤真から伊藤にパス。
ノーマークだ。
しかし打たない。
田岡がニヤリ。
「これも2人のビッグマンが消えた影響だな。リバウンド力の低下で
アウトサイドのシュートに、思い切りがなくなる」
藤真、舌打ち。 (ちっ…)
伊藤からインサイドの長谷川に。
ここには福田がつく。
(コイツなら振り切れる) 長谷川、1ON1を挑む。
背中で福田を押しながら、ドリブルでゴール下へ進入。
そこに
バシイ!!!
一瞬の隙を突き、福田の後ろから仙道がはたいた。
「おおおおお!!! ナイススティール!!」
「仙道!! 抜け目なし!!」
(チッ、また仙道か!!) 長谷川、ディフェンスに戻る。
ボールを拾った植草が走る。
藤真が来た。 「来い!」
が、植草は落ち着いて越野にパス。 (この人と勝負する必要はない)
彦一がガッツポーズ。 「植草さん! 落ち着いてる!」
そして越野は、仙道に渡した。
「さあ、仙道だ!!!」
「点差を詰めるチャンスだぞ!!!」
翔陽のゾーンは3-2。
前線は全員180cm以下の選手だ。
仙道は、高野に代わって入った控え選手(14番・山田)のポジションを狙った。
藤真が叫ぶ。 「山田!! タイトにつけ!!」
しかし、仙道の敵ではない。
仙道、真っ向勝負のジャンプショット。
10cmの以上の身長差を生かし、高い打点で上を越す。
(た、高い……!)
ザシュ!!!
「仙道、決めたーーーーー!!!!」
「これで6点差!!!」
「陵南が詰め寄ってきたぞ!!!」
藤真が大声を出す。 「大丈夫だ!! 落ち着け!!」
仙道も声をかける。
「植草、越野!! 藤真さんを徹底マークだ!!」
藤真、ボールを止める。 「なに?」
仙道が続ける。
「いまの状況で、勝負に来れるのは藤真さんしかいない。
藤真さんだけは自由にさせるな!! インサイドは俺たちが抑える」
翔陽メンバー、カチンと来る。
「なんだと!? なめやがって」
しかし、それは真実だった。
伊藤、山田の2年生に勝負に行く勇気はなかった。
完全なる陵南ペース。この劣勢で、頼れるのはやはり3年生なのだ。
越野&植草が2人がかりで藤真につく。
田岡が声を出す。 「いいぞ!! 藤真を抑えろ!!」
しかし、そこは藤真。 このダブルチームをかいくぐる。
ダム!!
「おおおお!!!かわした!!」
「さすが藤真だ!!!」
抜かれた植草、思い切って藤真を後ろから止める。
ドン!!
『ピピーーーーー!!! ファウル!!!白8番!!』
「ファウルだ!!」 「陵南、ファウルで止めた!」
仙道、ニコリ。 「OK! それでいい。藤真さんに仕事をさせるな」
田岡も不敵な笑み。
「それでいい。藤真を自由にさせなければ翔陽は機能しないんだ。
翔陽のメンバーは藤真に使われることで生きるんだからな。
司令塔のリズムを狂わせて行けば、攻撃力はダウンしていく」
翔陽のスローイン。
スローワーは伊藤。
「よし」 仙道が駆け寄る。 そして、伊藤の目の前に立った。
「なに!?」
植草と越野は2人がかりで藤真をマークする。
(やばい、パスできない……!) 伊藤は必死でパスコースを探す。
一瞬、長谷川が空いた。 「伊藤、こっちだ!」
が、見透かしたように、目の前の仙道が手を伸ばす。
(ダメだ!! コースがない……!) 伊藤、パスできない。
『ビビーーーーー!!!!』
『5秒!!! オーバータイム!!!』
「うわあああああ!!!! 5秒だーー!!!」
「また陵南ボールだぞ!!!」
「一本、行こう」 仙道がゆっくりとボールを運ぶ。
翔陽のメンバーが待ち構える。
ダム!
仙道、突っ込む!
「また仙道だ!!!」
「行ったーーーー!!!!」
「中に切れ込んだ!!!」
「止めろ!!」 翔陽ディフェンスが、仙道を囲む!
仙道、外へパス。
「いや、外だ!!!」
そこには福田。
ノーマークでスリーポイント!
「出た!! 福田のスリー!!!!」
ザシュ!!!
「うわああああ!!! 来たーーーー!!!!」
「さっきは中!! 今度は外だ!!!!」
「一気に3点差!!!!!!」
田岡が思わず立ち上がる。
「よーーし!!!! いいリズムだ!!!」
会場がざわつき始める。
「いよいよ陵南が追い詰めたぞ……」
「こりゃ、このまま一気にひっくり返しそうな勢いだな」
陵南がついに翔陽を捕らえた。
3rdクォーター残り時間1分
翔陽 45
陵南 42
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選抜編
目次
引用「Kの部屋」