大手町一家によるプレイヤーの為のバスケットボール理論ブログ

[ 2010年07月30日 ]

#114(選抜編)……藤真いよいよ

3rdクォーター 残り5分


翔陽 41
陵南 31


陵南が10点差に迫ったところで、永野が4ファウルに。

ここで翔陽はタイムアウトをとった。



「永野が4つか……。試合はあと15分。結構ヤバイな」

「翔陽はこのタイムで、どう動いてくるか…」

「陵南の攻撃も楽しみだな。すげえパワーアップしてるぜ」



翔陽ベンチ。


藤真が指示を出す。

「永野、高野と交代だ。高野、ファウルはなしだぞ」


高野が両ホホをバチンと叩く。 「オシ!!」


藤真が続ける。

「リードしてるのはウチだ。焦る必要はない。確実にスコアを重ねていけば
逃げ切れるんだからな。ウチのバスケで戦おう」


「オウ!!!!!」



陵南ベンチ。

田岡が手を叩く。
「よしよしよし!! いい調子だぞ。このまま一気に逆転するんだ。
相手は2人がファウルトラブルなんだぞ。向こうの強みであるはずの
ゴール下が、もはや弱点になっている。徹底的に狙っていけ」


「ハイ!!!!!」


田岡が仙道に声をかける
「もう少しだぞ、仙道。ドンドン攻めていけよ」


「ハイ」 仙道がうなずく。そして選手に声をかける。


「この第3クォーターが終わるまでに追いつこう。最後の10分で勝負だ。
スコアは同点でも、振り出しじゃない。相手はファウルトラブルだから。
得点が同じなら、ウチが逆転したようなもんなんだ」


「OK!! 分かったぜ仙道!!」

「追いつこうぜ!! 仙道!!」


陵南メンバーが声を掛け合う。



その様子を田岡が笑顔で見ている。

「フッ、オレの指示より仙道の言葉のほうが説得力があるかも知れんな。
まったく不思議な男だ」



『ビビーーーーーーー』


ブザーが鳴って、両軍がコートに戻ってきた。


「さあ、出てきたぞ!!」

「翔陽は高野が出てきた。永野を引っ込めたぞ」

「高野も3ファウル。さあ、この交代でどうなるか!」



『ツーショット!』


福田のフリースローで再開。


一投目。

ザシュ!


「OK!!ナイス、福田!」

「次も決めていこうぜ!!」



二投目。




ガン!!




「外れた!!!!!」



福田、無言。
(あのタイムが、イヤだった…)


赤木が腕組み。
「いまのタイムアウトで攻撃のリズムが一回途切れたからな。
フリースローのタッチが今ひとつだったか」

三井、憮然とした表情。
(まあ、オレなら決めてるけどな)



リバウンドは長谷川。


翔陽ボールに。


長谷川から藤真にボールが渡る。


藤真がニコリ。
「調子良さそうだな、一志。思い切り攻めてくれよ」

長谷川が返した。
「それはこっちのセリフだ。お前こそ自分を出せよ。まだ監督の時の顔してるぜ」


そして、前線へ走っていった。


(一志……)
長谷川の背中を見ながら、藤真がドリブルを開始した。



―――――――自分を出せ




「一志に言われるとは思わなかったな。そうか……。行くべきは、オレだったか」




そして




藤真の目つきが変わった!



「さああああ!!! ここから突き放すぜ!!」



牧が笑う。
「オッ。モードに入ったか?」

高頭が続く。
「これまでどこか監督としての理性が残ってた感じがあったからな。
陵南のファウル狙いに引っかかった辺りからは特に、だ。
さっきのタイムアウトをきっかけに、やっと選手の顔に戻ったか?」

高砂と武藤も、ちょっと笑顔。
「去年のインターハイのような大暴れが出るかな?」




ダム!!!



「藤真、行ったーーーーー!!!!!!」

「ペネトレイトだ!!!!」


ディフェンスを一人抜いてストップ。 すぐさまジャンプシュート。


「っしゃああ!!!」




バス!!



「おおおおお!!!! 決めたああ!!!!」

「藤真自ら切れ込んでシュート!!!」




藤真、不敵な顔で挑発する。

「これでまた二桁だ!! どうした陵南!! もうおしまいか!!??」



仙道、ニコリ。

「終わらないですよ」




神奈川№1プレイヤーの座を狙う、2人のキャプテン。


翔陽高校4番 藤真健司

陵南高校4番 仙道彰


いよいよ彼らの勝負が始まる。



3rdクォーター、残り4分30秒

翔陽 43
陵南 32


次の話へ
選抜編
目次

引用「Kの部屋」

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