翔陽 36
陵南 22
2ndクォーター、残り1分
永野に3つ目のファウルが告げられた。
これで高野3つ、永野3つ。
「うおおおおおおお!!!! 前半で2人が3ファウル!!!」
「これは痛いぞ!!! リードは大きいが……」
福田の執拗なインサイド攻勢が、ついに実を結んだ。
陵南ベンチと陵南応援団が湧き上がる。
「おおおおお!!!!福田ーーーーー!!!!」
「ナイスプレーーーー、福田ーーーーー!!!!」
福田が震える。
「もっと……、褒めてくれ……」
仙道がニコリと笑って福田の肩を叩く。 「ナイス!」
福田はボーナススローも冷静に決めた。
これで13点差。
田岡がつぶやく。
「上手くいけば10点差まで行けそうだな」
彦一がうなずく。
「そうですね。相手をファウルトラブルに陥れて10点ビハインドやったら
上々の出来ですよね」
翔陽は永野を下げずに試合再開。
藤真、少々焦りの表情。
(前半でこれはちょっと痛いな…。流れを保つためには15点差だ。
セーフティリードが必要だ。リードの印象を大きくして終わるんだ)
ボールは花形へ。
陵南ディフェンスが囲む。仙道がピッタリくっついている。
「仙道……!」 花形、攻めることができない。
「花形、こっちだ!!」 藤真が呼ぶ。
ボールはアウトサイドの藤真に渡った。
「藤真だ!!」
「シュート狙うか!?」
ダム!
藤真、カットインで切れ込む。
ディフェンスが出てきたところで、再び外にパス。
伊藤が受け取った。
「伊藤!! 打て!!!」
伊藤のスリーポイント。
ガン!
「あああ!!惜しい!!」
「外れた!!!」
田岡、ニヤリ。
「焦ったな? ファウルを怖がって外から来たか。
だが、それは翔陽のバスケじゃないぞ」
リバウンドは…
「仙道!!!!」
「仙道が取ったあああ!!!!!」
陵南ボールに。
「速攻!!!」 仙道が前方へ大きなパス!
植草へ。
必死に戻る翔陽ディフェンス。
永野が追いついた。 「ここは取らせん」
藤真が声を出す。 「よく戻った、永野!! 打たせるな!!」
そこに
後ろから福田が走りこんできた。
「福田!」 植草から、その福田にパスが入る。
「また福田だ!!!」 「フリーだぞ!?」
福田が跳んだ。
「行ったーーーーー!!!!!」
バシイ!!!
後ろからブロックショット!!!
ボールがはじかれる。
「うおおおおおお!!!!!ナイスブロック!!!」
「すげえブロックだ!!!!」
ボールはコートの外へ。
『白(陵南)ボール!!』
「くそ……」 福田が振り返る。
「そうそうやられてたまるかよ」 長谷川だった。
藤真が手を差し出す。 「一志!!! ナイスブロックだ!!!」
長谷川が手を叩く。 「おう!」
仙道、苦笑い。 「すげーな……」
田岡、しかめっ面。 「ディフェンスが堅い……」
結局、この後得点が動くことはなかった。
13点差のまま、前半が終了する。
観客席の牧。
「さすがは翔陽だな。簡単には点差を詰めさせない」
高頭が続く。
「陵南は、点を失うことを承知の上で、ファウルを稼ぎに行った。
これが吉と出るか凶と出るか……。追いつけなければオシマイだからな」
赤木も考えている。
「翔陽はファウルをしないでリードを守れるかどうか。まだ退場者はいない。
これ以上ファウルを重ねなければ逃げ切れるだろう」
前半で試合の行方が見えてきた。
得点は翔陽が大きくリードしている。
しかし、翔陽はファウルトラブルに見舞われている。
陵南は、翔陽のビッグマンを追い出して、高さのハンデを消すことができるか。
翔陽は、ファウルを制限された状態で、陵南の追い上げを凌ぐことができるか。
試合は、後半戦で決まる。
前半終了
翔陽 36
陵南 23
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選抜編
目次
引用「Kの部屋」