残り8分30秒。
神奈川7点リード。
神奈川ボール。
秋田の執拗なディフェンス。4thでも、足はしっかり動いている。
神奈川は攻めあぐねている。ボールを回してチャンスをうかがう。
24秒タイマーの数字が減っていく。
※ボールを保持したチームは24秒以内にシュートを撃たなければならない
山王応援団がカウントダウを始める。
「……5! 4! 3!」
もう時間がない。
流川が無理な体勢からシュートを放った。
ガン!!
「流川、外した!!」
「おおお!山王のディフェンスの勝利だ!!」
リバウンドは野辺。 松本に渡す。
松本、いきなり前線への豪速球。完全に神奈川の虚を着いた。
バシイイ!!!
最前線を走る一之倉にボールが渡った。
牧、一之倉のマークに入っていない。 「しまった!!」
ザシュ!
フリーで一之倉がレイアップを決める。
山王の得点に会場が沸く。
「やったあああああーー!!!一之倉ーーー!!!」
「山王らしい速攻だ!!!」
「さああーー5点差まで迫ったぞおお!!!」
反対に、秋田ベンチは、やはり落ち着いた雰囲気。
「いいぞ!イチノ!!」
「ナイス速攻!!」
「5点差か…」
高頭が得点ボードを見てつぶやいた。
神奈川、やはり上手く攻撃が展開できない。
「どうした神奈川!!?」
「早くシュートを撃て!!」
観客席で赤木がしかめっ面。
「こういうことは往々にしてある。相手に流れが傾くと、シュートセレクションが
悪くなるんだ。誰が撃っても入る気がしない。いたずらにボールを回す時間が
増えて、24秒タイムを消費していく…」
会場は再びカウントダウン。
「5! 4! 3!」
「貸せ!!!」
ゴール下に陣取った牧が叫ぶ。
再び一之倉とのミスマッチを狙う作戦だ。
ボールは牧に入り、牧のジャンプシュート。
『ビビーーーーーーーーーーーーー!!!』
ザシュ!
「おおおお!入った!!」
「ブザーも鳴ったぞ!!どっちが先なんだ!?」
レフェリーのコール。
「24秒オーバータイム!!!」
「ああああ!!!!24秒だああああ!!!!」
「神奈川、またも攻撃失敗!!!!」
秋田の攻撃。
「さああ!秋田の攻撃時間が増えてきたぞ!!」 「これで3点差か!?」
ボールは沢北。 得意のドライブ!
しかし、流川は抜かせない。足はしっかり動いている。 「充電してるから」
沢北はアウトサイドにいる河田へパスを出した。
「ゴール下を狙う気か?」 仙道、腰を落とした。
しかし、河田は抜きに来なかった。
スリーポイントを放つ。
「な…!?」 「3点だと!?」
ザシュ!!!
「うわあああああーーーー!!!!河田の3点だああああああ!!!!」
「出たーー!!!!秘密兵器!!」
「さすが河田!!高校最強センターだ!!!!!」
仙道がポカンとしている。
「あっちゃあああ。あの野郎、3点もあったかぁ」
会場が3点差に迫ることを期待した、この秋田の攻撃。
予感は外れた。
秋田は2点差にまで詰め寄ったのだ。
残り時間6分50秒
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序章&国体編
目次
引用「Kの部屋」