[ 2010年06月18日 ]

[NBA]Playoffsファイナルラウンド:レイカーズ(W1位)vsセルティックス(E4位)

2010playoffsへ

<プレビュー>
2009-10シーズンもいよいよ大詰め、イースタン・カンファレンスでは過去17回の優勝を誇るボストン・セルティックスが21回目、ウェスタン・カンファレンスでは15回の優勝を誇るロサンゼルス・レイカーズが31回目のファイナル進出を決めた。華麗な歴史に彩られた両チームのどちらが頂点に立つのか。レイカーズにとっては2年前のファイナルでセルティックスに2勝4敗と屈辱的な敗退を強いられただけに、リベンジのファイナルとなる。

今季、セルティックスはクリスマス以後は27勝27敗、レイカーズもオールスター以後はウェストで8位の成績ともたついたが、両チームともプレイオフに入ると健康体を取り戻し、経験と集中力を最大限に活かして並みいる優勝候補を退けて立ち上がってきた。今季のレギュラーシーズンの対決もいずれも1点差の1勝1敗としており、実力は互角と言えるだろう。 64年のファイナル史上、ここ2年の優勝チームが対決するのはわずか4回目となるが、両者のファイナルでの11回の成績は、セルティックスが9勝2敗と大差をつけている。だがレイカーズのフィル・ジャクソンHCは、セルティックスのドック・リバースHCの優勝回数1回に対し、史上最多の10回と圧倒的な経験を誇る。

今季57勝25敗としたレイカーズが50勝32敗のセルティックスを上回るため、ホームコート・アドバンテージを持つが、セルティックスはイースト1位、2位のクリーブランド・キャバリアーズとオーランド・マジックを撃破した勢いを持つ。レブロン・ジェイムス、ドワイト・ハワードを破ったセルティックスが、コービー・ブライアントをも再び粉砕することができるのか、はたまたレイカーズが雪辱なるのか、いよいよ熱戦の火蓋が切って落とされる。



<ポイント>
・ホームコート・アドバンテージは絶対的に有利だろうか?
1985年にファイナルの現行の2-3-2フォーマットが始まって以来、ホームの最初の2戦を勝ったチームが25回のファイナルのうち19回優勝している。今季のプレイオフでセルティックスはアウェイで5勝しているが、レイカーズはホーム8連勝中だけに有利かもしれない。

・2年前のファイナルから両チームは何が変わったか?
両チームとも多くの変化があった。レイカーズは昨年優勝を達成し、前年セルティックスに敗れた屈辱を撥ね退けた。今季は長年ブライアントの天敵だったロン・アーテストも加わり、プレイオフでも活躍している。セルティックスではレイジョン・ロンドが急成長を遂げ、去年のプレイオフは怪我で出られなかったケビン・ガーネットも健在。また今季途中加入したネイト・ロビンソンも、マジックとの第6戦ではチームの起爆剤となった。

・どういうシリーズになるだろうか?
2年前に平均102-94としたシリーズのような高得点は期待できないだろう。レイカーズは今季アーテストの加入もあり、より強固なディフェンスを見せている。だがレギュラーシーズンでは大量リードを失って負けることの多かったセルティックスも、プレイオフに入って堅固なディフェンス力を取り戻し、強豪を退けているだけに、レイカーズも侮れない。

・レイカーズはロンドを止められるだろうか?
レイカーズにとっては、このプレイオフでMVP級の活躍を見せているロンドは厄介な存在になるだろう。だが単に誰がロンドを守るかというだけでなく、ロンドを止めるためには、5人全員が素早く戻ってペイントを守り、セルティックスのシューターたちに外から打たせないようにしなくてはいけない。

・もしブライアントが5個目のリングを獲得することができれば、偉大なプレイヤーの仲間入りを果たすことができるだろうか?
過去3回の優勝はシャキール・オニールがいたからできたと言われ続けたブライアントは、去年初めてオニール抜きで優勝できた。もし今季も優勝できれば、NBA史上トップ5もしくは6の中に数えられるのは間違いないだろう。


<予想スタメン>
ロサンゼルスレイカーズ vs ボストン・セルティックス
PG 
デレク・フィッシャー vs レイジョン・ロンド
SG コービー・ブライアント vs レイ・アレン
SF ロン・アーテスト vs ポール・ピアース
PF パウ・ガソル vs ケビン・ガーネット
C アンドリュー・バイナム vs ケンドリック・パーキンス


<ゲーム1>2010/06/04
ボストン・セルティックスの堅固なディフェンスを崩せるかと懸念されたロサンゼルス・レイカーズだったが、蓋を開けてみれば、鉄壁を誇ったのはレイカーズであった。

セルティックス対レイカーズのNBAファイナル第1戦は、コービー・ブライアントが30点を挙げ、鉄壁なディフェンスを駆使したレイカーズが102-89と勝利をものにした。ここまでプレイオフ第1戦を勝利したシリーズは47勝0敗と驚異的な数字を残すフィル・ジャクソンがHCを務めるだけに、レイカーズにとってこの白星発進の価値は計り知れない。

「レイカーズの優れたディフェンスは忘れられていたようだ」と、試合後にラマー・オドムは苦笑したが、ロッカールームのコービー・ブライアントの席の真正面のボードには「あと3勝」と書かれた。

「みんなでカウントダウンしているんだ」と言うオドムだが、これでプレイオフに入ってからホームで9勝0敗としたレイカーズは、6日も同じくホームで第2戦を戦い、連勝を狙う。

カンファレンス・ファイナルでフェニックス・サンズのゾーンディフェンス攻略に成功したレイカーズは、この試合でも7フッター(213cm)のパウ・ガソルとアンドリュー・バイナムの高さを活かして、序盤から積極的にゴールに切り込んで行く。

前半だけで11得点を挙げたガソル(全体で23得点、14リバウンド、3ブロック)に、3日前に膝の水を抜いたばかりのバイナム(10得点、6リバウンド)、オドム(5得点)が加わり、プレイオフここまでMVP級の活躍をしてきたレイジョン・ロンドのカットインを許さず、50-41とリードして折り返す。

第3Q開始後すぐにレイ・アレンが4つ目のファウルを取られたセルティックスに対し、レイカーズはブライアントが第3Qだけで14得点を挙げる活躍を見せ、84-64と20点差をつけて第4Qに突入。

セルティックスも第4Qには10-1と怒涛の反撃を開始して85-74と11点差に追い上げる。だがグレン・デイビスのショットをロン・アーテストがブロックし、速攻からガソルのダンクに繋げると、セルティックスの勢いもそこまでとなった。ブライアントも「あのプレイが大きかった。ロンのブロックで、我々のディフェンスが生き返った」と、アーテストの貢献を称えた。

レイカーズではブライアントがここ11試合で10度目の30得点台となるゲームハイの30得点、アーテストも15得点を記録。チーム全体でFG成功率を48.7%-43.3%、リバウンドを42-31、セカンドチャンスからの得点を16-0、ペイント内の得点を48-30と、圧倒的な差をつけての勝利とした。

一方、まさかの完敗を見舞われたセルティックスでは、ポール・ピアースがチームハイの24得点を記録したが、「向こうは気持ちで戦っていた。完璧にやられたよ」と、完敗を認めた。

セルティックスでは他にケビン・ガーネットが16得点、ロンドが13得点、アレンが12得点をマークしたが、ロンドも「レイカーズは速攻ですぐに戻った。自分がペイントに切り込もうと思っても高さがあり難しかった」と嘆いた。ドック・リバースHCもぜい弱なディフェンスを「本当にひどかった」と語り、大幅な修正を迫られることになった。
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<ゲーム2>2010/06/06

ファイナル第2戦、初戦ではロサンゼルス・レイカーズに辛酸を舐めさせられたボストン・セルティックスだったが、まる2日を空けて行なわれた第2戦では、レイジョン・ロンド、そしてレイ・アレンらの活躍で、103-94で勝利。レイカーズのホームで貴重な1勝を挙げた。

第1戦ではコービー・ブライアントのディフェンスに苦しめられたロンドだったが、この日は19得点、12リバウンド、10アシストのトリプルダブル(ポストシーズン5度目)、そしてレイ・アレンも前半までに7本の3Pを決めると、第3Qに更に1本追加し、ファイナル記録となる8本の3Pを成功。ケニー・スミス、スコッティ・ピッペンが樹立した7本という記録を更新した。

セルティックスはケビン・ガーネットがファウルトラブルに苦しみ、ポール・ピアースもFG11本中2本の10得点とリズムに乗れなかった。しかし、ロンドのリードによりオフェンスを機能させ、アレンがロンドの流れに上手く乗り、前半終了時点で54-48とリードした。

レイカーズもアンドリュー・バイナム(21得点、6リバウンド)が右膝の負傷を感じさせないプレイで活躍、それにパウ・ガソル(25得点、8リバウンド)らがチームを引っ張り、後半から反撃を開始。

第4Q終盤までリードが入れ替わる激しい攻防をみせたが、残り3分20秒、ロンドのレイアップで91-90とセルティックスが勝ち越すと、あとは試合終了までセルティックスがリードを広げて1勝目を挙げた。

ロンドは、「チーム全体が機能したことで勝つことが出来た。レイは前半を通してチームを引っ張ってくれた。後半はスランプに陥った時間帯があったけれど、何とか耐えることが出来た」とコメントした。

一方のレイカーズは、ブライアントが第2Q終盤までに3つ目のファウルをコールされ、ファウルトラブルに苦しむという誤算からか、前半はリズムに乗り切れなかった。


インサイドゲームではセルティックスを上回り、41-26とフリースロー数で圧倒したが、それを結果に結びつけることが出来なかった。

ブライアントは、前半終了間際の3Pを含む21得点(FG20本中8本)を記録した。

レイカーズがプレイオフのホームゲームで敗れたのは、昨年のウェスタン・カンファレンスファイナル以来初となった。

第3戦は、1日の移動をはさみ、現地8日にセルティックスのホームで行なわれる予定となっている。
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<ゲーム3>2010/06/09
ファイナル第3戦、ロサンゼルス・レイカーズ対ボストン・セルティックスは、セルティックスが序盤にリードを奪ったものの、レイカーズが逆転する展開となり、91-84でレイカーズが勝利。ロードで大きな1勝を挙げると共に、シリーズを2-1とリードした。

2年前に屈辱的な敗戦を喫したレイカーズの姿は、TDガーデンにはなかった。

ティップオフからケビン・ガーネットに6点連続で奪われ、12-5とセルティックスにリードを許したが、レイカーズはその後10本のフリースロー等で反撃を開始。逆転に成功するとリードを広げ、ハーフタイムまでに52-40と12点差をつけた。

対レイカーズでは圧倒的に有利となるファンの大歓声を味方につけるセルティックスは、後半からエンジンがかかり始め、徐々にレイカーズを追い詰めていく。

しかし、2年前の屈辱を晴らすことに燃えるラマー・オドム(12得点)、パウ・ガソル(13得点、10リバウンド)が成長の跡をみせるように逞しいプレイでチームの窮地を救った。
そして、ベテランの域に達し、自分よりも若く、スピードに勝るポイントガードとのマッチアップでは分が悪いデレック・フィッシャーも、老獪な動きでチームに貢献。フィッシャーは残り48.3秒には3人のディフェンスを背負いながらも、気迫でレイアップを決め、試合の行方を決定付けた。

フィッシャーは、「チームにはここ(TDガーデン)で勝てる実力があると信じている。それに、リーグベストのチームになるためには、場所や時間に関わらず勝たないといけない」と力強く語った。

FG29本で29得点を記録したコービー・ブライアントは、「前半のリードを保てた。最後まで勢いが衰えることがなかったね」と、試合の感想を述べた。

フィル・ジャクソンHCは、「肝心な場面で、チームは一丸となって、自分達の方に試合の流れを引き寄せた」と、選手達を称えた。

一方、有利と思われたホームで痛い1敗を喫したセルティックス。試合を通して25得点を記録したガーネットは、「オフェンスが上手く機能しない時ほど、フラストレーションが溜まることはない。ディフェンスに集中している時は、相手のショットがリムに届かないことを祈るけれど、それが自分達のオフェンスで起こってしまうと、本当に失望してしまう」と、悔しさをあらわにした。

第2戦でファイナル記録となる8本の3Pを記録したレイ・アレンは、第3戦ではFG13本中0本の2得点に終わった。
アレンに対し徹底したディフェンスをみせたフィッシャーだが、「レイ・アレンが今日のようにショットを外す日はもうない。断言出来る。次の試合では起こらない」と、アレンに対する警戒を解こうとしなかった。

ドック・リバースHCは、「今日のデレック・フィッシャーは、これまでの彼とは別人のようだった。勇敢なプレイでインサイドに切り込んできたし、彼のプレイで我々は負けた」と、試合を振り返った。

現時点で1-2と1勝のビハインドを背負ったセルティックスだが、クリーブランド・キャバリアーズとのセカンドラウンドでも、1-2とされてからの3連勝でカンファレンス・ファイナルに進出する等、逆境に強いところをみせている。

レイジョン・ロンド(11得点、8アシスト)は、「(第4戦では)チーム一体となったプレイを心がけて、全員が集中してプレイする必要がある。今日はチーム全体のバランスを崩してしまった瞬間があって、それが敗因に繋がった。でも、まだまだこれからだよ」と、逆転への意気込みを語った。
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<ゲーム4>2010/06/11

ボストンで行われたファイナル第4戦、ロサンゼルス・レイカーズに1勝2敗と追いつめられたボストン・セルティックスは、ベンチ陣が36-18と圧倒的な活躍をみせて96-89と勝利。2勝2敗のイーブンに戻して、3日後同じくボストンで開かれる第5戦に臨むこととなった。

前半最後にケビン・ガーネットのショットで45-42と追い上げたセルティックスは、第3Q残り5分9秒にガーネットのショットで54-53と遂に逆転に成功。その後一進一退の攻防を続けたが、残り11分2秒にグレン・デイビスがラシード・ウォーレスのミスショットのリバウンドを取ってレイアップを決め、 2点差に追い上げて第4Qに突入。

第4Qに入ってもデイビスの奮起は続き、コートにはスターターのレイ・アレン以外は、ネイト・ロビンソン、トニー・アレン、ウォーレスのベンチ陣が立ち、奮闘を続けた。セルティックスのドック・リバースHCは、スターターを戻すタイミングを模索していたが、ベンチ陣のホットな活躍を見て、レイカーズが6点差以内に追い上げてきたら戻そうと決めていたという。

「ベンチ陣がここまでリードを広げたのだから、スターターは気にしないと思った。ロンドや他の先発陣も『やつらをコートに残しておけ、引き揚げさせるな』と頼んできたんだ。でもそれがうちのチームの良いところで、だからこそ今のうちのチームがある。ベンチ陣が最高の活躍をし、スターターがベンチから応援しているなんてすごかった」と興奮を隠せなかった。

レイカーズは6点差以内に追い上げることはできず、ポール・ピアース、ガーネット、ロンドが残り2分51秒に戻る頃には、点差は8点に広がっていた。合計 36得点を挙げたベンチ陣はうち21得点を第4Qに挙げ、絶対に勝たなくてはいけない試合で大きな貢献を果たした。

パウ・ガソル、ラマー・オドムら高さで勝るフロントコート陣を相手に、ピアースの19得点に次ぐ18得点を挙げたデイビスは、「自分が獣のように感じた。やられてはならないと必死だった」と振り返った。

ロビンソンも16分50秒のプレイタイムで、2本の3ポイントを含む4本のショットを決めて12得点と貢献。先発のガーネットも13得点、第3戦で不調だったアレンも12得点、ロンドも10得点と気を吐いた。

一方、王手を狙ったレイカーズだったが、アンドリュー・バイナムが膝の故障で12分しかプレイできなかったことが痛手となり、デイビスの活躍を許すことになった。

ゲーム最多の33得点をマークしたコービー・ブライアントも、「ゴール下でバイナムがいなかった事を、ビッグ・ベイビー(デイビスの愛称)に逆手に取られた。ベイビーはすごかったし、ネイトにもやられた」と悔しさをにじませた。

レイカーズでは他にガソルが21得点、オドムが10得点を記録したが、ペイント内の得点では54-34、リバウンドも41-34、うちオフェンシブリバウンドも16-8と圧倒された。
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<ゲーム5>2010/06/13
ファイナル第5戦、ロサンゼルス・レイカーズ対ボストン・セルティックスは、ビッグ3にレイジョン・ロンドのコンビネーションが冴え渡り、セルティックスが92-86で勝利。2年ぶりとなる優勝まで、あと1勝に迫った。

第4戦の勝敗を分けたのは、レイカーズのエース、コービー・ブライアントに仕事をさせなかった第4Qだったが、今シーズンのホーム最終戦となった第5戦では、第3Qの攻防が勝敗を分けた。

ブライアントが第3Q開始から19得点を連続で記録する驚愕のパフォーマンスを見せた中、セルティックスは、普段通りチームプレイに徹し、ポール・ピアース、ケビン・ガーネット、レイ・アレン、そしてロンドらが抜群の連携で応戦。ブライアント1人頼みとなっていたレイカーズにチーム力の差を見せ付け、このピリオドを28-26と乗り切った。

第4Qこそオフェンスの勢いを少し落とした感じに見えたが、勝負どころでアレンがブライアントからスティールを奪いロンドのレイアップに繋げ、ピアースの3Pのミスをロンドが押し込む等、レイカーズに付け入る隙を与えず、ホームでの3連戦を2-1で乗り切り、有利な立場で再び敵地に乗り込むこととなった。

27得点と復調の兆しをみせたピアースは、「試合の大半を通して、相手をハーフコートに留めておくことが出来た。これがチームの求める形さ。もし相手が120点も取るような展開だったら、勝つのは難しかっただろうね」とコメントした。

セルティックスのドック・リバースHCは、「今日のような形でオフェンスを継続出来る限り、我々は簡単には負けない」と、試合内容に胸を張った。

ガーネット(18得点、10リバウンド)は、38得点をマークしたブライアントのオフェンスについて、「非常に良いリズムに乗っていたと思う」と形容し、続けて「俺達は試合を通して、相手チームを比較的上手く抑えられていた。とにかく手を伸ばして、出来る限りのディフェンスで相手のプレイを止めないといけないんだ」と熱を入れて語った。

一方、2008年の屈辱を晴らすため、もう負けられない状況へと追いやられたレイカーズ。ホームに戻っての第6戦では、ブライアント頼みのオフェンスから、チーム全員参加のスタイルに戻すことが鍵といえるだろう。特に、ブライアントと並び、チームの得点力として活躍しているパウ・ガソルの復調に期待がかかる。

12得点(FG12本)、12リバウンドと十分な成績を残したガソルについて、ブライアントは、「彼はシーズンを通して安定した成績を残している。調子が悪い日があって当然」と擁護。
ブライアントは、ペイント内で46得点を許したチームディフェンスに関し、「今日は全然ダメだった。前回の試合は第4Qで相手を止められなかったけど、今日は第3Qだ。レイアップの繰り返しを阻止することが出来なかった」と、仏頂面をみせた。

窮地に追い込まれたように騒ぎ立てるメディアに対し、ブライアントは苛立ちを隠しながら次のようにコメント。
「全くもって問題じゃない。チームは2-3でホームに帰るだけ。ここで負けを認めるような発言をすれば、僕らはチャンピオンになるべき存在ではなくなってしまう。次の試合に勝って、そして最終戦に勝つ。至ってシンプルな話だ」
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<ゲーム6>2010/06/16
ファイナル第6戦、ボストン・セルティックス対ロサンゼルス・レイカーズは、シリーズ2-3と追い詰められたレイカーズが、ホームでセルティックスを圧倒。試合開始から終了までハードなディフェンスでセルティックスに何もさせず、89-67で圧勝し、シリーズは3-3のイーブン、最終戦に連覇の望みを繋いだ。

レイカーズのフィル・ジャクソンHCは、「選手達の集中力がすごく高かった」と、試合内容を絶賛した。

レイカーズは前半終了までに51-31と20点差をつけ、後半開始までに試合の流れを決定付けた。
特に第2Qのチームディフェンスは秀逸で、セルティックスのFG成功率を28.6%(21本中6本)に抑えた。

オフェンスでも、コービー・ブライアント(26得点、11リバウンド)、パウ・ガソル(17得点、13リバウンド、9アシスト)、そして第1戦からスランプに陥っていたロン・アーテストも、第1Qだけで8得点を記録、試合を通して15得点と復調の兆しをみせ、チームの勝利に貢献した。

アンドリュー・バイナムは膝の張りを訴えて早々にロッカーへと消えたが、それでもレイカーズは第4Q中に最大27点のリードを奪い、試合を決めた。

バイナムは、「膝の張りがひどくて、コートにいる方がチームの迷惑になると思った。第7戦のための用心といったところかな」と、重傷ではないとしている。

ファイナル第7戦まで進んだシリーズで、キャリア通算3勝1敗と勝ち越しているブライアントは、「次の試合に何がかかっているかは理解しているつもりだ。何も戸惑うことはない」と、汗1つかかず平然と語った。

第4戦、5戦ではチームディフェンスが崩壊し、チームメイトからのサポートを受けられなかったことに腹を立てていたブライアントも、この日は特にガソルの活躍を称賛。プレイオフでのキャリアハイとなる9アシストを記録したチームメイトを「センセーショナル」と称えた。

一方、3-2と王手をかけて敵地に乗り込んだセルティックスだったが、ホームでみせていたチーム力を発揮することが出来ず、しかもケンドリック・パーキンスが膝を負傷する事態となる等、最終戦に不安を残す内容となった。

だがポール・ピアース(13得点)は、「第7戦では、今日の何倍もハードなプレイをする必要がある。次の試合後は、体力や情熱云々の話をするつもりはない」とコメント。最終戦についても、「勝てるという自信に満ちている」と、勝利を宣言した。

レイカーズ vs. セルティックスの統計上、第7戦まで進んだファイナルの最終戦では、セルティックスが4-0とリードしている。

ピアースは本来の動きでなかったチームメイトに関し、「少しばかり入れ込み過ぎていたようだ。あと1勝で優勝なわけだから、そういう心境にもなるさ」と、意に介していないことを強調した。

チームハイの19得点を記録したレイ・アレンは、「今日は完敗。ただ、今日はチームのディフェンスが全然ダメだった。ほとんどボールも回せなかったしね」と敗因を分析した。

気になるパーキンスの状態だが、ドック・リバースHCは、「良くはないし、最終戦出場はまだわからない」と語るにとどめている。

アーテストの肘を受けてアゴをカットしたレイジョン・ロンドは、「(第6戦は)もう過去のこと。俺達は下を向いていないし、頭も下げていない」と、決戦に向けて気持ちを切り替えていた。
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<ゲーム7>2010/06/18

2010NBAファイナル第7戦、勝てば優勝が決まるボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズの激突は、両チーム堅守を誇ったフィジカルな展開の中、最後に抜け出したレイカーズが83対79で勝利し、チーム史上16度目の優勝を決めた。

ファイナルMVPは、コービー・ブライアントが受賞した。

この第7戦、レイカーズは第1クォーターで14対23、FG成功率は22.2%と大苦戦を強いられていた。そこから徐々に追い上げを図り、ついに最終クォーター、ホームの後押しも受け逆転に成功する。

残り6:11にデレック・フィッシャーの3ポイントで64対64、さらにコービー・ブライアントのFTで勝ち越すと、レイカーズは最後までそのリードを保持した。終盤はガソルが攻守にインサイドを支配し、セルティックスの猛追に耐え、シーズン最終戦を最高の勝利で飾った。

レイカーズは、コービーが23点に15リバウンド、ガソルが19点、18リバウンドを記録。さらにロン・アーテストが終盤貴重な3Pを決めるなど20点、 5スティールを記録し、試合後は初のNBAチャンピオン獲得に我を忘れて歓喜した。

フィル・ジャクソンHCは「キレイではなかったが、結果は最高だ。経験と辛抱強さで達成した」と、優勝達成に安堵の表情を浮かべた。さらにこの試合の MVPを問われると、終盤のチームの雰囲気を作り上げた選手として「ロン・アーテスト」の名を挙げた。

ガソルは、「まったくキレイな試合じゃなかったけど、そういう時こそハッスルプレイとリバウンドが大事になる。それができて良かった」とコメントした。

セルティックスはポール・ピアースが18点を挙げるなど、スターター5人が2桁得点を奪い、また終盤にラシード・ウォーレス、レイ・アレン、レイジョン・ロンドと3連続スリーで驚異的な粘りを発揮したが、あと一歩及ばなかった。

両チーム死力を尽くしたシリーズを制したレイカーズは、オーランド・マジックを下した昨年に続き連覇を達成した。新たなレイカーズの黄金期が築かれるのか、次なる目標は2011年優勝、そして3連覇である。
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