[ 2010年05月10日 ]

[NBA]Playoffsセカンドラウンド:サンズ(W3位)vsスパーズ(W7位)

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<プレビュー>
今世紀に残るライバルチームであるフェニックス・サンズ対サンアントニオ・スパーズが、セカンドラウンドでまたも実現した。
いわゆるティム・ダンカン時代、サンズはポストシーズンでスパーズとのシリーズに1度しか勝利していない(2000年)。しかも、当時はダンカンが負傷のために欠場していたのだ。

それ以降、2003年からプレイオフでの対戦成績を4-0とサンズを手玉に取っているスパーズが、相性を見る限り有利といえそうだ。

勝負の世界に"もし"は禁物だが、もしダンカンの3Pが決まっていなかったら、もしスティーブ・ナッシュがロバート・オーリーにスコアラーのテーブルに突き飛ばされていなければ、もしアマレ・スターダマイヤーとボリス・ディーオウ(現シャーロット・ボブキャッツ)が、オーリーのファウルに激高して出場停止処分を受けていなかったら等々、両チームの戦いは、幸か不幸か、そんな一瞬の出来事で決まっているといえるかもしれない。

今シーズン開幕前はプレイオフ進出も危ぶまれたが、ウェスタン・カンファレンス3位で勝ち上がったサンズ、そしてウェスト7位でレギュラーシーズンを終えながらも、2位のダラス・マーベリックスを打ち破り駒を進めたスパーズとの一戦、果たして今回もプレイオフ史上に残るシリーズとなるのだろうか?


<見どころ>
・誰がマヌー・ジノビリーのマークにつくのか?
可能性としては、グラント・ヒルが有力だろう。

・サンズのダンカン対策は?
ファーストラウンドのポートランド・ブレイザーズとのシリーズで、ラマーカス・オードリッジを抑えたように、ダブルチームを仕掛けることが濃厚。

・欠場中のロビン・ロペスは出場する?
椎間板損傷のリハビリを終えたばかりだが、出場する可能性はゼロではない。

・スパーズの先発PGは誰になる?
今一番機能しているジョージ・ヒルを起用する方が賢明。

・両チームにとって健康面が重要になる?
ここ1週間半、ナッシュは臀部の負傷に悩まされている。サンズが勝利するためには、ベストコンディションのナッシュが必要不可欠。


<予想スタメン>
サンズ vs スパーズ
PG スティーブ・ナッシュ vs ジョージ・ヒル
SG ジェイソン・リチャードソン vs マヌー・ジノビリー
SF グラント・ヒル vs リチャード・ジェファーソン
PF アマレ・スターダマイヤー vs ティム・ダンカン
C ジャロン・コリンズ vs アントニオ・マクダイス


<ゲーム1>2010/05/04
ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第1戦、サンアントニオ・スパーズ対フェニックス・サンズは、スティーブ・ナッシュがティップオフからオフェンスを牽引、サンズが111-102で粘るスパーズを下し、1-0とした。

1992年以降プレイオフで10度目の対戦となる両チームだけに、お互いに手の内を知り尽くしているが、第1戦ではスパーズがサンズの速いオフェンスについていくことが出来なかった。これまでの対戦では、ブルース・ボウエンがナッシュをラフなディフェンスで抑えていたが、ナッシュのディフェンスについたジョージ・ヒルにはまだ荷が重過ぎたようだ。

ナッシュは第1Q終了までに17得点を挙げる活躍をみせ、チームにテンポを与える。サンズの控え選手は中々思うようにプレイ出来ない場面が目立ったが、ナッシュ、ジェイソン・リチャードソン、アマレ・スターダマイヤーら先発がコートに戻ると試合が引き締まり、第3Q終了までにサンズが85-75とリードしていた。

第4Q中盤からスパーズがティム・ダンカン、トニー・パーカー、マヌー・ジノビリーらを起点に13-0と猛攻を仕掛け、残り4分26秒の時点で94-93と1点差に迫ったが、スターダマイヤーがランニングバンクショット、そしてリチャードソンが試合を決定づける3Pを残り1分23秒に決めて103-95とすると、サンズが最後までリードを保った。

ナッシュは、「序盤からアグレッシブにプレイ出来たのはラッキーだった」と試合を振り返った。

サンズのアルビン・ジェントリーHCは、「終盤に相手の猛攻を受けたが、我々は速攻の流れの中でもディフェンスで相手のプレイを止めなければ、ランニングゲームをする意味がない」と、勝利にも苦言を呈した。

勝ったサンズは、ナッシュが33得点、10アシスト、リチャードソンが27得点、スターダマイヤーが23得点、13リバウンドを記録した。

一方、ダンカン(20得点、11リバウンド)、パーカー(26得点)、ジノビリー(27得点)は素晴らしいプレイをみせたスパーズだったが、サンズのジェントリーHCが「あの3人にもう1人加わったら、本当にタフな相手になる」と試合後にコメントしたように、スパーズはオフェンスの武器となる第4の男が必要不可欠だろう。

その役割を期待されてチームに移籍したリチャード・ジェファーソンは5得点、そしてヒルは9得点に終わったため、第2戦からの活躍に期待がかかる。

スパーズのグレッグ・ポポビッチHCは、「スティーブが試合をコントロールしていた。我々のインサイドに簡単に侵入されてしまって、常に後手後手の状態だった」と語った。

ダンカンは、「相手のオフェンスに対応出来なかった。流れの中でのオフェンスでは彼らに敵うチームはいない。ディフェンスが必要な時に集中力を欠いてしまった」と、敗因を述べた。
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<ゲーム2>2010/05/06
"Los Suns"と書かれたユニフォームを着たサンズが、今季新たに身につけたガッツ、堅固なディフェンス、層の深さを駆使して111-102と勝利。シリーズを2勝0敗とリードし、7日、サンアントニオで行われる第3戦に向かうことになった。

19得点を記録したサンズの司令塔、スティーブ・ナッシュは、「チームが一丸となり、以前には見られなかった強さを発揮できた」と、チームの精神的、肉体的な成長を喜んだ。

前半は終始リードを許したサンズだったが、ハーフに51-51の同点に追い上げた後、第3Q序盤には逆転に成功。その後再びスパーズにリードを許すが、第 4Q残り9分55秒のジャレッド・ダドリーの3ポイントで再逆転した後は、リードを守り抜いた。

サンズでは多くの選手が勝利に貢献したが、37歳のグラント・ヒルは終盤ティム・ダンカンの上から2本鍵となるショットを決めて18得点を記録するとともに、マヌー・ジノビリーを8本中2本の11得点に抑える見事なディフェンスを披露した。

サンズのアルビン・ジェントリーHCは、「ヒルには常に驚かされるよ」と言い、特にジノビリーに対する好ディフェンスについて、「ヒルは世界で最も競争心の強い選手だ。どんなことを頼んでも文句1つ言わず、ただプレイする。自分はヒルをコーチできる一番ラッキーな人間であり、彼は永遠に最もお気に入りの選手であり続けるだろうね」と絶賛する。

また控えのダドリーもオフェンシブ・リバウンドを取り、得点も重ねて、第1Qを30-21とリードされたチームの流れを変えた。スパーズのグレッグ・ポポビッチHCに「ダドリーがすごかった。試合全体を変えられた」と嘆かせ、ナッシュには「勝利の立役者はジャレッドだ」と言わせる活躍をした。

控えのチャニニング・フライも6本中5本の3ポイントを成功させて15得点を挙げ、「彼がああいう風に決めてくると、本当に守りづらい」とポポビッチHC の嘆きを続かせた。アマレ・スターダマイヤーも13本中11本のFTを決めて23得点、11リバウンドをマークし、サンズはリバウンドでも49-37と圧倒した。

一方、2連敗してホームに戻ることになったスパーズでは、ティム・ダンカンが29得点、10リバウンド、途中出場のトニー・パーカーが20得点、プレイオフに入ってリーグ最多の28本の3ポイントを成功させているジェイソン・リチャードソンが18得点を記録した。

試合が行われた5月5日は、1862年にメキシコがフランスから勝利を勝ち取ったことを祝う祝日となり、また先日アリゾナ州議会で可決された新移民法に反対するサンズのオーナーのロバート・サーバー氏がチームに"Los Suns"のユニフォームを着用するように要請した。


<ゲーム3>2010/05/08
ウェスタン・カンファレンス・セミファイナル第3戦、フェニックス・サンズ対サンアントニオ・スパーズは、ゴーラン・ドラギッチが第4QだけでFG11本中9本の23得点(試合を通して26得点)を挙げる活躍をみせ、敗戦濃厚だった試合の流れを激変させ、110-96での勝利に貢献。サンズが3-0とし、カンファレンス・ファイナル進出まであと1勝とした。


<ゲーム4>2010/05/10
カンファレンス・セミファイナル3勝0敗と大手をかけたフェニックス・サンズが、敵地でサンアントニオ・スパーズの猛反撃を退けて107-101と勝利。 2003年からプレイオフで4度も負け続けたスパーズを遂にスウィープし、2005年から3度目となるカンファレンス・ファイナル進出を成し遂げた。

勝利を演出したのは、サンズの司令塔スティーブ・ナッシュ。第3Qにティム・ダンカンのエルボーを右目に受けて、ロッカールームでまぶたを6針も縫ったナッシュだったが、腫れあがった目で第4Q に10得点、5アシスト(全体で20得点、9アシスト)を挙げるガッツを見せてチームを勝利に牽引した。

「右目は何も見えなかったが、できる限りのことをして勝ちたかった」とロッキーのような鬼気迫るプレイをしたナッシュは、「長かったが、やっとスパーズを破ってカンファレンス・ファイナルに進むことができた」と、安堵の表情を見せた。

カンファレンス・ファイナルでは、現在3勝0敗とユタ・ジャズに王手をかけているロサンゼルス・レイカーズと戦う可能性が高い。もしカンファレンス・ファイナルを制することができれば1993年以来となるファイナル進出、そして目標はシカゴ・ブルズとのファイナルでは2勝4敗と敗れ、未だチームが達成したことのない優勝となる。

スパーズは第1Q終盤には9点リードを奪って勝利を目指したが、ハーフには50-47と逆転を許して折り返した。絶対に負けられないスパーズは、第4Q残り2分3秒のジェイソン・リチャードソンの3ポイントで99-89と10点リードされてから、次の16得点中12得点を挙げて、残り26.5秒には 103-101の2点差に追い上げる猛反撃に出た。

しかしファウルされたグラント・ヒルが2フリースローを決めた後、3ポイントをミスしたマヌー・ジノビリーのリバウンドを取ったリチャードソンもフリースロー2本を沈め、サンズがスパーズのシーズンを終わらせた。

サンズではナッシュの他に、アマレ・スターダマイヤーが25得点、控えのジャレッド・ダドリーも16得点と奮起。プレイオフここまで素晴らしい活躍を続けたリチャードソンは11得点に終わったが、層の厚さを見せ勝利をもぎ取った。

敗れたスパーズは終始サンズの速いペースに苦しみ、またダンカンはこの試合17得点を記録したが、フリースローは7本中3本、シリーズ全体でも34本中 16本しか決めることができなかった。トニー・パーカーは22得点、骨折した鼻でプレイを続けたジノビリーはFG11本中2本の15得点に終わった。

スパーズの敗因はさらに、第1戦でこそ27-26とリードしたが、4戦で132-107と圧倒された第4Qでのプレイ。グレッグ・ポポビッチHCも「サンズは誰かが第4Qに立ち上がったが、我々はできなかった」と、無念な表情を見せてホームを後にした。



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